2006-12-09 Sat
いつも土曜日は、駿河台大学で開催される公開講座「ふるさと喜楽学」を聴きに行っています。きょう(12/09)のタイトルは『アートが変わる、アートが変える』でした。
アートが街を変える事例として講師が話してくれた下記の2例はとても参考になりました。
COWPARADE TOKYO IN MARUNOUCHI
越後妻有アートリエンナーレ
ただ、名栗村で1990年から通算11回も開催されていた「名栗湖国際野外美術展」のことは知っていて欲しかったですね。
きょうの講義で残念なことは「他所での事例紹介だけに終わっていた」ことです。
事例紹介をするからには
「では、飯能市ではどうすればいいのか?」
「こんなことに取り組んでもいいのではないか?」
というところまで踏み込んで話してくれることを期待していました。
そこで、次回からは、「飯能市で実行できるアートプラン」を考えつく限りを提示してみます。
2006-12-10 Sun
「アートで地域を変える」場合、その「アート作品」を市内に展示するには、その作品を買い上げる経費が必要になります。さらには、発注して納入されるまでの時間もかかります。
「できるだけ早く」「できるだけ少ない予算」で、「飯能への注目度を高め」、「アートで地域を変えることへの関心を高める」には、
「作品コンテスト」を広報し、「作品を公募する」ことから始めることでしょう。
「アートで地域を変える」という考え方は、既に前例が有るのですから、飯能市がその方法を採用したとしても「オリジナル企画」ではありません。
そこに 「飯能らしさ」を打ち出すとしたら、森林文化都市宣言をしている以上、
「森林に関するものに絞り込んだほうがいい」と考えるのは私一人ではないと思います。
それには、現時点では下記のようなことが考えられます。
↓
続き▽
「できるだけ早く」「できるだけ少ない予算」で、「飯能への注目度を高め」、「アートで地域を変えることへの関心を高める」には、
「作品コンテスト」を広報し、「作品を公募する」ことから始めることでしょう。
「アートで地域を変える」という考え方は、既に前例が有るのですから、飯能市がその方法を採用したとしても「オリジナル企画」ではありません。
そこに 「飯能らしさ」を打ち出すとしたら、森林文化都市宣言をしている以上、
「森林に関するものに絞り込んだほうがいい」と考えるのは私一人ではないと思います。
それには、現時点では下記のようなことが考えられます。
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続き▽
2006-12-11 Mon
「アートで地域を変える」方法は、なにも「造形物を設置する」ことだけではありません。
街中に「作品を展示する場所」を確保できれば、そこに様々な「公募した作品」を展示することができます。
その「作品を展示する場所」として可能な場所は、
店舗のシャッター、看板、壁面、街角に立てる高札、そして、電柱や街灯から吊り下げるフラッグ(幟旗)です。
これらの中で、一番確実に低予算で確保できるのが「フラッグ(幟旗)を吊り下げる」ことでしょう。
いまでも商店街では時々フラッグを掲げます。それは「大売り出し」や「○○記念」ということなので「同じサイズ」「同じデザイン」「同じ高さに吊す」ものでした。
確かに、同じものでも100枚以上100ヵ所以上も並べれば、目立ちます。しかし、すべてが同じものであれば、「そのフラッグを見て回る楽しさ」は有りません。
そのフラッグを「作品」もしくは「作品のキャンバス」にすれば、「見て回る楽しさ」を生み出すことができます。
続き▽
2006-12-12 Tue
「アートで地域を変える」企画で、我が飯能市で外せないのは「蔵」でしょう。
川越市のように、大きな店蔵が1ヵ所に集まっている場所はありませんが、数だけはまだたくさん残っています。
飯能市教育委員会が2001年に発行した
『飯能の民家-飯能市農家・町家建築調査報告書』には、61軒の農家と216軒の町家の一覧表が載っています。しかし、プライバシーへの配慮なのでしょうか、住所と地図は載っていません。
この調査報告書によると、街中には31軒の「蔵」が残っていることになっています。(その後、幾つかは取り壊されてしまったようですが)
私の観察では、飯能駅を中心に半径1キロ圏内だけでも大小合わせて20棟以上は有るのではないでしょうか?
この「蔵」をなんとかしたい!
このことは、いままでも多くの人が考えてきたことと思います。
ところが、「蔵」はすべて個人の資産であり、個人の敷地内に在るので、他人が勝手に覗いたり、手をかけたりするわけにはいきません。「古い蔵」の改造、改修には多くの制約や課題が有るからです。
せいぜいが、「写真付きのMAP」を製作して希望者に配布する程度しかできないのかもしれません。
「新しい蔵」はどうでしょうか?
飯能大通り商店街には新旧の「蔵」の対照が見られる場所があります。
古い蔵を喫茶店に改修した「銀河堂」と、
火災で再建したときに新しい蔵造り風にした「吉田屋呉服店」です。
両方とも、創夢舎の吉野勲さんが手がけた建物です。
そこで、「現代の蔵造りコンテスト」はどうでしょうか?
古い蔵の改修プランではなく、全くの「新しい蔵」のデザインプランのコンテストです。店舗用や倉庫用だけでなく、住宅用、作業部屋用、事務所用も含みます。
もちろん、プランコンテストですから、入賞作品もせいぜい絵画か模型になるだけですが、やがて、その中の作品を実際に建造したいという施主が現れるかもしれません。
川越が「古い蔵」なら、江戸時代から西川材という木材の産地だった飯能には
「地元材で新しい蔵を起こす」というのが、「アートで地域を変える」最適な事例になるのではないでしょうか。