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▲飯能「起業準備」講座▲ ⇒ 【自己矛盾を乗り越える】No.1                                                       自治体からの補助金は基本的には、不要、無用、無意味なのですが・・・・・ 
             
国や都道府県、市町村が行っている起業支援には、有効なものも有りますが、的外れで不要なもの有ります。

例えば、飯能市役所は「森林を活用したビジネス創業を支援します」ということで、下記の3つを<支援の内容>として明記しています。

     1.中小企業診断士による創業・経営相談
    2.事業資金50%以内の補助金交付(上限50万円)
    3.市主催イベント等への出展など、PR活動の場の提供


この中で「上限50万円の補助金交付」は起業支援としては不要です。

その主な理由は下記の3点です。

1.応募する人が、事業資金として本当にその50万円が必要であるなら、それは自分で調達すべきことだからです。自分の周囲の人たちから、100万円から1000万円程度の必要な資金を調達できない人は、起業家として成功できない人だからです。

2.その50万円の補助金を得るために要する時間(申請書類の作成、審査のための面接、事情説明)の対費用効果を考えたら、かえって不経済なものになってしまうからです。
(どのような事業でも50万円程度の金額では何の足しにもなりません)


3.新サービス、新ビジネス、新商品の開発に最も重要な要素は「時間との戦い」です。だから、補助金を交付するための「申請→審査→公表→実施」という主催者の都合で決められるスケジュールに合わせてはいられないのです。そのスケジュールに合わせられるのは、「ビジネスがまだ具体的に進展していない」人たちばかりになるからです。


しかし、国や自治体が「起業支援と称してバラ撒く補助金」にも、起業家にとって何事にも代え難いほど役に立つことが一つだけ有ります。

(それは次回に書きましょう)



| 小久保 達 | 23:25 | comments (0) | trackback (1) | ★飯能「起業準備」講座★::自己矛盾を乗り越える |
▲飯能「起業準備」講座▲ ⇒ 【自己矛盾を乗り越える】No.2                                                     「補助金を受けている」という「お上のお墨付き」は「幻想」だったとしても、まだまだ効果を発揮しています。
           
「起業したい」という人や、「新しいビジネスを創業する」という会社に、国や自治体が「起業支援」を名目に補助金に、支援や応援としての「効果」を多少なりとも生み出せるのは、「行政から補助金を受けているビジネスである」という「事実」です。


起業や、新商品の事業化は、可能客や見込み客などに、「ビジネスの話しだけはとりあえず聞いておこうか」と思って貰わなければ始まらないのです。

ところが、これから起業する人や、起業したばかりの会社は、当然のように、ビジネスでの実績も社会的な信用もありません。

だから、取引先や売り込み先の開拓で、「ビジネスの内容を」先方に理解してもらいたくても、そもそも面談を申し込んでも会ってすら貰えない、ということが、最初の大きな壁なのです。


これは、新商品や新技術を売り込まれる側の立場になって考えれば判ることです。

そもそも「起業したばかりの会社」とか、「開発したばかりの新商品」や「研究開発中の画期的な新技術」などというものは「当たり」よりも「外れ」のほうが圧倒的に多いのです。

「当たり」とは、本当に素晴らしいビジネス、会って良かったと思う人のことですが、「外れ」とは、「詐欺まがいの話し」や「独り善がりで実現性の無い話し」や「自分にとってはまったく接点が無い話し」のことです。

だから、仕事で多忙な人は、そんな話や、そんな話しを持ち込んで来る人に、いちいち時間を割いて相手をしたくはないのです。

特にこの「新しい会社」とか「新しい商品」「新しい発明」などの話しには、詐欺や絵空事の話しが多いことを体験で知っている年配者は、新しいことの売り込みに来る人に対しては警戒心が強いものです。


ところが、そういう人たちでも、「自治体の補助金を受けた新技術・新商品」とか、「自治体が応援しているビジネス」という「事実」には、信用して、興味を示し、とりあえず「ビジネスの話しだけは聞いてくれる」ようになるのです。


「この起業家は地元の自治体が応援している」
「この新技術は地元の自治体から起業支援の補助金を受けている」
「この新商品は地元の自治体が真っ先に使用している」

という「事実」が重要なのであって、「補助金の金額」は幾らでもいいのです。
極端なことを言えば「1万円」でも「千円」でもいいのです。

「上限50万円」の補助金なんて、実際の新商品や新技術の開発に何のプラスにもなりません。

予算が無くて「1件で最高50万円」しか出せないのであれば、「1件1万円」で50件の人や会社に「補助金」を出すほうがいいのです。


もちろん、自治体が補助金を出しているからといって、それが、そのまま、補助金の対象になっている起業家の人間性や将来性を保証しているわけではありませんし、会社や新商品のレベルを保証するものでもありません。

しかし、まだまだ、日本では「お上のお墨付き」というのは神通力が有るのです。たとえ、それが「過剰期待」や「幻想」に終わることが多いとしても、その「自治体からの起業支援の補助金交付」という「お上のお墨付き」という「効果」を利用しないのは得策ではないでしょう。

「企業支援の補助金」が「1件1000円」なら、10件に交付しても1万円、100件に交付してもわずか10万円です。「予算が無いから出せない」という金額ではありません。


ここで確認しておきたいのですが、
私はもともと「起業支援の補助金は無用だ」と思っています。

しかし、自治体が、地域活性化の一環で、起業支援の分野でも
「市役所はやるべきことはちゃんとやっている」という実績を作りたいがための補助金交付なら、「やらないよりは、やってもいいんじゃない」と私は思っています。

だから、それなら「1件50万円」よりかは、「1件1万円」でもいいよ!」と言いたいのです。


もっとも、いま日本のにおける「自治体による起業支援の補助金交付」の最大の問題点は「補助金交付に値するレベルの申請が極めて少ない」ことなのですが、飯能市ではどうなのでしょうか?



| 小久保 達 | 23:04 | comments (0) | trackback (0) | ★飯能「起業準備」講座★::自己矛盾を乗り越える |
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