2007-11-26 Mon
『第1回・輝け!飯能プランニングコンテスト』は、
「飯能を活性化するビジネスプラン」のコンテストであることが確認されました。
今回のように、地域活性化を目的として、自治体や公益団体、地元企業などが主催する<ビジネスプランコンテスト>に応募する場合、留意するべきことは
「提案者自身が事業化を手がけるビジネス」のプラン
と
「提案者が主催者に事業化を勧めるビジネス」のプラン
とを、分けて考えることです。
今回の『第1回・輝け!飯能プランニングコンテスト』では、
この両方のプランの募集なので、応募する際には、
「誰がそのビジネスを事業化することを前提としたプランなのか?」
を冒頭から明確にしておくべきです。
《応募者自身が事業化するプランで応募する人》へのアドバイス・その1
<地域活性化のためのビジネス>といえども、自分が事業化して成功させたいのであれば、そのビジネスは<自分の足下>にしかありません。
<自分の足下>とは下記の5つです。
1.自分が好きで今も続けてきているコト
2.自分の得意な分野で、特に得意なコト
3.自分がいま働いている業界のコト
4.自分が長年積み重ねてきた業務の中のコト
5.自分自身が切実に必要としているコト
以上の5つの中に、自分にとって最適なビジネスが有るものなのです。
「これからどのようなビジネスが有望なのか?」を探すではなく
「自分は何が本当にやりたいのか?」を探求することなのです。
「飯能にはどのようなビジネスがいいのか?」を考えるではなく
「自分が飯能で成し遂げたいビジネスは何か?」を考えるのです。
「どんなビジネスなら地域が活性化するか?」ではなく
「自分のビジネスで地域を活性化するにはどうするか?」なのです。
「このビジネスで成功するかどうか?」を思案するのではなく
「このビジネスを成功させるにはどうすればいいのか?」を考え抜くことなのです。
<附記>
「自分に最適なビジネス」「起業で成功する人と失敗する人の分岐点」
などに興味の有る人は、当ブログの
★飯能「起業準備」講座★(全57件)の各カテゴリーをお読み下さい。
2007-12-01 Sat
《応募者自身が事業化するプランで応募する人》へのアドバイス・その2
もし、あなたが、<自分で事業化したいビジネスプラン>で応募する場合、最も重要なことは、「そのビジネスをあなたが事業化することの必然性の有無」です。
「ビジネスプラン自体は優れた内容」であったとしても、だからといって、
それで、「そのビジネスが成功する」とは限らないのです。
なぜなら、応募者に「その企画したビジネスを手がける必然性が無い」と、そのビジネスを「始めない」ことが多いからなのです。
「始めたい」と思っても、「始められない」ことが多いからなのです。
無理に始めたとしても、「結局は続かない」からなのです。
<あなたが事業化することの必然性が無いビジネス>というのは、
簡潔に言えば、 【応募者へのアドバイス】No.1 で書いた
「自分の足下ではないビジネス」のことです。
1.「自分が好きで続けてきた」という経験が無い分野
2.必要最低限の知識が乏しい分野
3.自分が働いていた経験の無い業界のコト
4.長年積み重ねてきた体験が無い分野
5.自分自身には必要でないコト
この5つのどれかに該当する分野でのビジネスプランを考えて応募しても、実は、評価されないのです。
アイデアや着眼点が面白がられたとしても、「事業化を期待したい人」とは評価されないのです。
「必然性が無い」というのは、下記のようなコトで説明すると理解して貰えると思います。
(1)例えば、いままで「森林作業」や「森林環境の保全」にまったく関わったことの無い人が、「森林活性化のためのビジネス」でプランニングコンテスト応募しても、相手にはされないでしょう。
確かに、「森林環境保全をビジネスにするプラン」は素晴らしいのですが、
しかし、「それを、なんで、あなたがやるの?」と思われてしまうことが「必然性が無い」ということなのです。
だから、私自身は、森林文化都市宣言をした飯能市や、森林組合に「自分が考えた森林活性化ビジネスプラン」の<提案>や<事業化の要請>はしても、「自分で事業化したいビジネス」として応募しようとは思いません。
(2)例えば、自分で子育てをしたことの無い人、育児や保育に関わったことの無い人が「育児支援ビジネス」や「保育サポートビジネス」で、プランニングコンテスト応募しても、相手にはされないでしょう。
確かに、この「育児支援ビジネス」や「保育サポートビジネス」それ自体は、必要なビジネスですが、
しかし、「それを、なんで、あなたがやるの?」と思われてしまいます。
こういうことが「必然性が無い」ということなのです。
だから私自身は、飯能市や幼稚園経営者に「自分が考えた育児支援ビジネスや保育ビジネス、幼児教育ビジネスのプラン」を提示して、興味の有無を打診することは有っても、「自分で事業化したいビジネス」として応募しようとは思いません。
私は、いま、「私自身のいまのビジネス」で手一杯なので、
今回の<輝け!飯能プランニングコンテスト>には、
「自分が事業化するビジネスプラン」で応募する気はありませんでした。
ところが、主催者に確認したところ<提案するだけのプラン>でもOKとのことなので、いまはその範疇のプランで応募したいと思っています。
2007-12-04 Tue
《応募者自身が事業化するプランで応募する人》へのアドバイス・その3
もし、あなたが、<自分で事業化したいビジネスプラン>で応募する場合、最も重要なことは、
「たとえ、審査で選外になったとしても、自分としては事業化したい」
という分野のビジネスに限って応募することです。
今回の<プランニングコンテスト>に限らず、
全国各地で開催されているビジネスプランコンテストの応募者の中には、
「自分で事業化するビジネスプランの募集」であるにもかかわらず、
「最優秀賞に選ばれたら、事業化したいけれど、選外だったら、そんなプランを事業化したいとは思わない」
という人が意外と少なくないのです。
実は、この「応募者の熱意」と「審査結果」の因果関係は逆なのです。
「審査で選外になったから事業化する意欲が無くなる」のではなく、
「選外になったとしても自分としては事業化したい!という熱意が無いようなプランだから「結果として選外になる」のです。
では、「事業化したい!」という熱意の有無は、応募者のどこをみればいいのでしょうか?
実は、この「熱意の有無の見極め」は意外と簡単なのです。
それは、ただ一つ、
「既に事業化に向かって行動しているか否か?」なのです。
今回の<プランニングコンテスト>の応募要項には、「未発表のアイデアに限る」とは、どこにも書かれていません。
だから、「ビジネスプランを思いついたときから、事業化へ向けた行動を始めてもいい」ということなのです。
「既に事業化に向かって行動しているか否か?」を判断する基準の主な項目は下記のようなことです。
1.既に事業計画書を作成している
2.その事業計画書を周囲の人に見せて意見を求めている
3.周囲のアドバイスを受け入れながら何度も書き直している
4.そのビジネス専用のwebサイトを立ち上げている
5.<可能客>や<見込客>とは既に接触している
6.開設したwebサイトで確実な反応を生み出している
1から6は、意欲さえあればすぐにでも出来ることです。
ということは、逆に言えば、上記の1~7のどれも実行に取りかからずに
「プランを応募しただけ」「審査結果を待っているだけ」の応募者は
「事業化への意欲は極めて低い」とみなされてしまうのです。
(もちろん、「応募者の事業化意欲」を見抜けない主催者も存在しますが・・・・・・)
2007-12-09 Sun
《他者に提案したいプランで応募する人》へのアドバイス・その1
自分で事業化するビジネスのプランではなく、誰かに事業化を提案したプランで応募する場合は、まず、
「誰に事業化してもらいたいのか?」
「誰が事業化すると最適なのか?」
その事業主体(組織・団体・企業)を明確にしておくことが重要です。
今回のプランニングコンテストの条件である、
「飯能の人・もの・自然・企業などの地域資源を活用したプラン」
「ビジネス・環境・まちや商店街などの活性化プラン」の
事業者として相応しい組織・団体・企業としては下記の事業所などが挙げられます。
飯能市役所 飯能観光協会 西川広域林業組合 飯能商工会議所
駿河台大学 飯能信用金庫 テレビ飯能 文化新聞社
丸広百貨店 西武鉄道 その他の地元企業
「これらの事業所が本来取り組むべきビジネスは何か?」
「これらの事業所が取り組んだほうが実現性が高くなるビジネスは何か?」
という視点で考えることも、アイデアを考えつくキッカケになります。
<飯能市役所に提案したいビジネス>
本来、市役所とか公務員は「ビジネスに向かない」ものですが、それでも、
「市役所にしかできないビジネス」「市役所だからこそ出来るビジネス」
「市役所が主体になって展開したほうが上手くいくビジネス」もあるのです。
<飯能観光協会に提案したいビジネス>
飯能に限らず、観光協会の事業というと「与えられた予算を使うこと」しか考えないところが多いのですが、最近は「独自に稼ぐ」という事業に乗り出すところが徐々にではありますが増えてきているようです。
「観光協会にしかできないビジネスは何か?」
「観光協会が主体になったほうが上手くいくビジネスは何か?
という視点で、考えてみたいものです。
観光協会に「独自で稼ぐビジネス」が確立されれば、「予算が無いから何もできない」という事態も解消されていきます。
<西川広域林業組合に提案したいビジネス>
森林文化都市を目指す事業の中核になるべき組織です。
「現在、林業に携わっている人」で構成される組織から、「これから林業に携わりたいという人も含んだ組織」に変換することも可能でしょう。
「林業から森林業への転換」「林業から森林環境業への転換」ということも、新しいビジネスアイデアのキッカケになるかもしれません。
<飯能商工会議所に提案したいビジネス>
どこの商工会議所も「地域での加入率の低下」に悩んでいます。その原因の一つは「商工会議所の存在価値自体が低下している」ことです。
商工会議所が開設された原点に立脚してみることも「これからのアイデアを考える」良いキッカケになるかもしれません。
<駿河台大学に提案したいビジネス>
もともと「教育ビジネス」は利益率が高く、しかも「現金前払い」「返金無し」が当たり前だったので、「昔から儲かるビジネスと言われていた」のです。
いま期待されている「大学ベンチャー」「大学発ベンチャー」には、大学に籍を置く教官や学生が起業すること以外に、「大学自身が取り組む新規事業」という意味合いも含まれるようになっています。
<飯能信用金庫に提案したいビジネス>
信用金庫本来の役目である「地域の資金を集めて地場産業育成に活用する」という原点に立脚すると、意外と簡単に「飯能を活性化するビジネス」のアイデアが閃いてくるものです。