2008-03-01 Sat
いまの飯能市サイトは、
「いま市議会開催中であること」を活かした運営になっていないのです。
前回の書込(2/29)では、
「たまたま市役所サイトにアクセスした人の場合」で書いてみましたが、
これからは、
「市議会の傍聴をしてみたいのだけれど、どうすればいいのだろうか?」
という人の場合で書いてみました。(昔の私のことでもあります)
「市議会サイトを見れば判るだろう!」と思った人が、市議会サイトをクリックして、
そのTOP頁を見ても、驚いたことに
「いま市議会が開催中である」ということは全く判らないのです。
かろうじて、勘の鋭い人だけが、TOP頁に羅列されている
<10項目>の中から<会期日程>と<市議会へようこそ>
という項目をクリックするでしょう。
ところが! ところが!ですよ。
その<会期日程>をクリックしても、
わずか「一日一件のスケジュール」が、
「議案に対する質疑」とか
「市政に対する一般質問」とか
「常任委員会」・・・・
とだけ書かれているだけなのです。
さらには、それらの会議の時間帯すら、その<会議日程>には書かれていないのです。しかも、会期の約半分は「休会」なのです。
市議会サイトの<会期日程・3月定例会>頁を見た市民が
「市議が本会議場で市長や担当責任者に質問しその答弁を引き出している様子を市民が傍聴できる日はいつなのだろうか?」
と思っても、その頁には何のリンクも張られていないのです。
<市政に対する一般質問>と書かれている部分に
<一般質問通告者及び発言順序等一覧表>へリンクを張っておけばいいのに、それがなされていないのです。
だから、この<会期日程>頁を見ても、傍聴するために不可欠な情報である
<一般質問通告者及び発言順序等一覧表>にはたどり着けないのです。
この<一般質問通告者及び発言順序等一覧表>頁に行くには
<会期日程>頁から、一度、市議会サイトTOP頁に戻らなければならないのです。
しかも、そのTOP頁に羅列されている<10項目>の中の、どの項目を見ればいいのか、初めての人にはわかりにくいのです。
正解は<一般質問>という項目です。
いったい誰が、この項目の中に
<いま開催されている市議会>における<市議の質問の時間帯>と
<その質問内容>が掲載されている頁が存在すると思うでしょうか?
ましてや、<市議会の傍聴に関する情報>は、どこに書かれているかは
「迷路」か「クイズ」みたいに、さっぱり判らないのです。
次回は、その事例をさらに掘り下げて指摘していきます。
2008-03-02 Sun
飯能市役所サイトは、初めてアクセスした人にとっては
「どこに何が書かれているのか?」
「自分が欲しい情報はどこに書かれているのか?」
がさっぱり判らない、実に不親切で意味のないサイトなのです。
<ダメなサイトである事例>は幾つも挙げられますが、その中の顕著な事例の一つは<市議会の傍聴>という項目です。
「今日か明日、市議会を傍聴してみたい」という人が、市役所サイトを見て、
市議会サイトに行くところまでは実に簡単です。
しかし、この<市議会サイト>TOP頁を見ても、そこで表示されている
10項目の中には<傍聴>の文字はまったく見られません。
ここでも、勘の鋭い人だけが<市議会へようこそ>という項目をクリックするだけなのです。
しかし、しかし、しかし、
そのクリックで表示される<市議会へようこそ>頁で<目次>と表示されている12項目の中には、
なんと!どこにも<傍聴>という言葉が無いのです。
そこで、またまた、勘の鋭い人だけが<議会の公開>という項目をクリックするとしましょう。
すると、そこで、やっと、やっと!やっと!■議会の公開 ○傍聴
という案内が表示されるのです。
もちろん「何度もクリックしなければ探している情報には行き着かない」
というのはインターネットの世界では当然のことです。
市議会が開催されていない時は、<市議会の日程>や<傍聴に関すること>の頁は何層も下の階層に置かれていてもいいでしょう。
しかし、
本当に「市民に市議会を傍聴して欲しい!」と思っているのであれば
市役所サイトのTOP頁に直接、下記の
<きょうの市議会の予定>
<質問する市議と質問内容・その時間帯>
<傍聴の手続きと規則>
という項目を表示し、その文字にリンクを張っておくべきです。
市役所サイトが上記のように、
<市民の立場に立った構成>になっていないのはなぜなのか?
そして、
<市議会の傍聴>の呼びかけが、なぜタテマエだけなのか?
さらには
「市議会を傍聴する人が極めて少ない」のは今に始まったことではないのに
いまだに「傍聴する人が増えない」のはなぜなのか?
次回以降は、これらのことについて書いていきます。
2008-03-03 Mon
私は、2006/09/13のブログに書き込んだように、2006年9月の定例会から市議会本会議の<一般質問>を毎回、傍聴してきました。
その時から昨年12月定例会までの期間に限って言えば、
市議会を傍聴した市民の中で、私の傍聴回数はダントツの1位です。
なぜなら「意地でも傍聴し続けよう!」と思っていたからです。
当初は、一般質問に立つ市議全員を傍聴していたのですが、
あまりにも「退屈」なので、最近は、「興味の有る質問」をする市議の時だけ傍聴するように変えました。
そんな「偏執狂的な面の有る私」ですが、いつも会期日程に表示されている
<議案に対する質疑>は一度も傍聴したことがなかったのです。
なぜなら、<議案に対する質疑>は、どのようなことが行われるのか、まったく知らなかったからです。
しかも、しかも、私の誤った思い込みなのですが、恥ずかしいことに、実は、この<議案に対する質疑>を「傍聴できる」とは思っていなかったのです。
前回12月の定例会を傍聴したときに、ある市議さんから
「どうせ傍聴するなら、一般質問より“議案に対する質疑”のほうが面白いですよ」と言われたので、(なんだ、傍聴できるのかぁ)と判り、
今回の3月定例会では、ぜひ、傍聴してみよう」と考えていました。
ところが、数日前、あらためて市議会サイトの<会期日程>頁にアクセスしてみて驚きました。
その「開催の時間帯」が書かれていないのです。
別の日に行われる<一般質問>の開始時刻がいつも午前10時からと知っていた私は、(もしかしたらこれも午前10時からなのかもしれない)という予想はできますが、確信は持てません。
そこで、きょう(3/3)朝一番で市議会事務局に電話をして「午前10時から」ということをやっと知ることができたのです。
何度も市議会を傍聴してきた私でも、確認の電話をしてからでないと傍聴に行けないのです。
これが、いままで一度も市議会を傍聴したことのない人だったら、おそらく、電話もしないで、そのまま傍聴には行かない、ということになってしまう人も少なくないのではないでしょうか。
こんなことも、いまの<市役所サイト>や<市議会サイト>が
「市民の議会傍聴を増やす役目を果たしていない」ことの事例の一つです。
市議会サイトに<会期日程>を表示するなら、その時間帯も表示すべきです。
ついでに、“議案に対する質疑”とは、どのようなことが行われるのかを、市民の興味を湧き起こすように書けば、傍聴する人が増えるのではないでしょうか。
<会期日程>で掲示されている<市政に対する一般質問>の日付別の欄に、その日の<一般質問通告者及び質問項目>に直接リンクできるようにしておけば、こんな些細な工夫からでも、傍聴する人を増やせるのです。
さらに言わせてもらえば、<市役所サイト>のTOP頁に
「明日(3/4)は、市議会で、市長から提案された議題に対する質疑応答があります。ぜひ、傍聴にいらして下さい!」とでも表示しておくだけで、傍聴する人は確実に増える、と思うのですが、どうでしょうか?
2008-03-04 Tue
きょう(3/4)は飯能市議会で<議案に対する質疑>を傍聴してきました。
傍聴者は、午前中は私を含めて2人だったのですが、午後は私1人だけになってしまいました。
途中で帰った傍聴者は珍しく若い男性だったのです。
彼は、デジカメを手にしていたので、休憩の時に、議長から「傍聴の方は、写真撮影はご遠慮下さい!」と注意されてしまいました。
たぶん、「議会の傍聴では写真撮影や録音は禁止」ということを知らなかっただけなのでしょう。
もしかしたら「公開のために市民に傍聴させているのだから撮影してもいいのだろう」と思っていたのかもしれません。
何度も傍聴に来ている人には「撮影禁止も録音禁止も常識じゃないか・・・」という刷り込みがなされていますが、よ~~く考えてみると「議会の公開」という原則から考えてみれば、「議会の模様を撮影ことや録音することを禁止する」のは間違っているような気がしてきました。
映画館や劇場で撮影や録音が禁止されているのは、著作権を侵害させないためなのだから納得できますが、「公開が原則」の議会では、むしろ撮影も録音も他の傍聴者の迷惑にならない限りOKしてもいいのではないか、という考え方も成立するのではないでしょうか。
ましてや、議会のやりとりがテレビやインターネットで中継されている場合は、別の場所でそれらを視聴している人にしてみれば録画も録音も可能なのです。(きょうはテレビ飯能の議会中継は有りませんでしたが・・・・・)
「固定観念に縛られたくない」とか「既成の価値観に囚われたくない」と思っている私でさえも、「議会の傍聴席での撮影・録音の禁止」を、何の疑いもなく最初から受け入れてしまっていたようです。
やっぱり、私も、58才ですから、その古い固定観念にガチガチに縛られていたと認めなければなりません。
<議会の傍聴席での撮影や録音の禁止>は、飯能市議会だけのことではなく、全国の全て市町村議会、都道府県議会から国会にいたるまで、それで統一されています。
もちろん、許可を願い出て、議長の承諾が有れば、撮影も録音もできるようですが、傍聴人が傍聴席で自由に撮影や録音することはどこの議会でも禁止しているようです。
しかし、もう、その<禁止>は無意味になっていることに気がつくべきなのでしょう。
思い切って、飯能市議会が全国に先駆けて「傍聴席での撮影や録音はOK」ということを打ち出したら、どうでしょう。
かなり話題になって注目されるでしょうね。
市議のどなたかが、提案してみたら面白くなるのではないでしょうか。
誰が? どんな理由で? 賛成するのか? 反対するのか?
もし、「傍聴席からの撮影・録音はOK」ということになったら、どうなるでしょうか?
私なら、このブログで「写真付き」もしくは「動画付き」で傍聴報告を書くでしょうね、たぶん。
(現時点では動画をUPする方法を知りませんが・・・・)
大勢の市民が、写真付き、動画付きの「議会傍聴報告ブログ」を競って書き込むようになれば、市議会への関心も高まるし、傍聴する人も飛躍的に増えていくでしょう。
想像するだけで面白くなってきました。
2008-03-05 Wed
昨日(3/4)傍聴した<議案に対する質疑>では、傍聴していればこそ出会えた面白いことがありました。
それは、午後、
<議案第12号・飯能市墓地等の経営の許可等に関する条例(案)>
への質疑のときのことです。
県から市への移管事務として、4月1日から飯能市内での墓地の新設や増設の許認可は、県知事から飯能市長の権限になるそうです。
そのための条例案への質疑です。
この議案に6人の市議が質問しました。
(石田→内沼→山田→滝沢→武藤→金子の順で)
3番目に立った山田議員が
「これから審議する条例案が、なぜ、3/15付で市民に配布される広報に、
もう既に決まったことかのように“市民へのお知らせ”として載っているか?」
という主旨の質問をしたのです。
なるほど、確かに、これから市議会で審議して採決する予定の条例案が、
もうすでに「決定した条例」として広報に載せるようになっているのは、
議会を軽視している、と指摘されてもしょうがないことでしょう。
答弁に立った担当者は、
「この条例は4月1日から施行されるので、できるだけ早く、市民にお知らせしたいと思って、広報に載せてしまいました。配慮が足りませんでした」と答えたのです。
こういう答弁でこの場は切り抜けられると思ったのでしょう。
しかし、山田議員は追求を緩めず、追い打ちをかけて、
「配慮が足りなかった、というようなレベルの問題ではないでしょう!」
「これは議会を軽視していることになるのですよ!」
「議会を軽視しているのではないのですか?」
という質問をたたみかけたのです。
つまり、山田市議は、担当者の口から
「確かにこれは議会を軽視することになると思います」と言わせたかったのです。
もしくは、担当者に
「議会を軽視しているようなことはありません」と言わせたかったのです。
ところが、担当者は重ねて追求されても
「配慮が足りませんでした」という常套句を繰り返すだけで
けっして「議会軽視でした」とも「議会を軽視したとは思っていません」とも、
言わなかったのです。
私は、議会の傍聴を始めた頃(2006/9/16)に、
当ブログの【市議会の見どころ・聴きどころ】というカテゴリーで
わずか13人の市議との質疑応答を傍聴しただけですが、何となく感じたのは「市長も幹部も議会を軽視しているな」
ということでした。
と書き込みました。
確かに、この「広報へのフライング掲載」は、市の幹部の「議会を軽視」の「現れ」だと私も思います。
だからこそ、市議会で採決されていない条例案を、もう採決されて決まったかのように、先に広報に載せたのでしょう。
「議会を軽視している」からこそ、その原稿を書いた人も、その原稿を受け取って編集した人も、
(これはおかしいのでは?)(議会軽視になるのでは?)
とは、誰も考えなかったのでしょう。
山田議員が、なんとしてでも「議会軽視でした」と言わせようと何度も食い下がっても
担当者は「配慮が足りませんでした」を繰り返すだけで、
「議会軽視」という言葉自体を絶対に言わないように、
と意識していること自体、実は、
自分の潜在意識では「議会を軽視している」からなのでしょう。
議会を生で傍聴すると、こんな「面白いコト」が見られるのです。
ぜひ、傍聴してみて下さい。
2008-03-05 Wed
今回の定例市議会の<一般質問>では、楽しみにしていることがあります。
それは、<東飯能駅ビル>と<新図書館>について質問する市議が4人もいるからです。
3月6日(木) 13:10~14:10 内沼 博史
<山手町用地問題> 新図書館、保育所等、今後の土地利用について
3月7日(金) 13:10~14:10 加涌 弘貴
<東飯能駅周辺整備> 旧丸広東飯能店駅ビルのその後の状況は
3月10日(月) 13:10~14:10 鳥居 誠明
<教育問題について>図書館建設について
3月10日(月) 14:20~15:20 武藤 文夫
旧丸広東飯能店のオープン(11月)及びその後の状況について
この4人が、現時点で、どのような質問をするのか?
その質問に対して市長や市幹部がどのような答弁をするのか?
私は、これが楽しみなのです。
もし、私に懇意にしている市議がいれば下記のような質問を沢辺市長にしてもらいたいと思っています。
まず、最初の質問で、
「市長は、東飯能駅ビルを低価格で収得できるか、低家賃で入居できる可能性が有るとしたら、そこに駅ビル図書館を実現させたい、と思いますか?」
と訊きたいのです。
この質問に対して、沢辺市長が、もし
「東飯能駅を安く購入できる、とか、低家賃で入居できる、などということは架空の話なので、そんな質問には答えられない」
と答えたら、
「駅ビル図書館の実現が可能か否かを訊いているのではなく、市長が、駅ビル図書館の実現を望んでいるか?いないのか?を訊いているのです!」
とつっこんでもらいたいのです。
そして、この質問に対して、沢辺市長が、もしも、
「新図書館は山手町用地に建設する計画なので、駅ビル図書館は望まない」
と答弁したら、この<決定>は、後々、沢辺市長の評価を大きく左右することになるでしょう。
たとえば、その後、東飯能駅ビルが所有者の自力で商業施設として無事に再スタートできることになるのであれば、
新図書館は<沢辺市長の立派な業績>に数えられることになるでしょう。
しかし、もし、東飯能駅ビルの再スタートが叶わずに、いつまでも空きビルで放置されてしまって、周辺が寂れたままになったら、逆に
「市長が新図書館を山手町に決めて、駅ビルに入居させなかったから、駅ビルは再生できなかったのだ!!」といつまでも非難される、ことになるでしょう。
最初の質問に対して、沢辺市長がもし、
「駅ビル図書館が可能で有るなら実現させたい」と答弁した場合は、
その次に
「では、東飯能駅を収得、もしくはテナント入居できる可能性が消えない間は、山手町用地で計画されてきた新図書館の建設には着工しないほうがいいのですね?」という質問をして、
それに「イエスか?ノーか?」でどちらかに答えさせてみたいのです。
なぜなら、私自身は、
「東飯能駅ビルの再開業」の可能性と、「新図書館建設」の着工時期は、
密接な関係に有る と思っているからです。
2008-03-06 Thu
昨日(3/5)、 【市議会本会議を傍聴】カテゴリーでも書きましたが、
私自身は、
「東飯能駅ビルの再開業」の可能性と、「新図書館建設の着工時期」は、
密接な関係に有ると思っています。
なぜなら、
新図書館が東飯能駅ビルの中にできることになれば、山手町用地にさらに別の図書館を建設するというコトは無くなるし、
山手町用地に新図書館が建設されることに決まれば、図書館が駅ビルに入居するようなことは無くなるのですからです。
市民の中には、
「山手町用地に建設する新図書館と、東飯能駅の駅ビル図書館の2つあってもいいのではないか」と思っている人もいるようですが、資金的に二つの新図書館が可能であるのなら、そういう構想も素晴らしいでしょう。
そうなると、市民の選択肢は下記の3つになるのでしょう。
A・駅ビル図書館だけでいい
B・山手町の新図書館だけでいい
C・無理をしてでも両方に設置すべきだ
もし、市民の要望がCであるなら、その場合は、「山手町用地での建設」と「駅ビルへの入居」のどちらを先にすべきか、ということが課題になるでしょうね。
2008-03-06 Thu
きょう(3/6)は、内沼博史議員の質問だけを傍聴してきました。
傍聴人は私を含めて16人。
その質問時間の大半は<区画整理問題>に費やされ、<図書館や山手町用地の問題>は10分程度でした。
内沼議員の質問方法は<一問一答方式>ではなく<併用方式>ということになっていましたが、実質的には従来通りの<一括質問・一括答弁方式>と大差ありませんでした。
だから、「畳みかけていく質問」になっていかなかったのです。
「市長を追い詰めて、何らかの約束を引き出す」ようにはなっていかないのです。
せっかく、青梅市の河辺駅前に完成した新中央図書館という、「駅ビル図書館」の事例を出して、「家賃を払ってテナント入居してでも駅ビル、駅前を実現させた図書館がすぐ近くに出来た!」ということをアピールしたのに、
「自分はいち早く見学に行った」ということを目立たせただけで終わってしまったのです。
そして、「駅ビル図書館に消極的な市長を積極的になるような方向へ動かす」ことにつなげていく質問を出せずに、時間切れになってしまったのです。
きょうの質問でいえば、少なくとも下記のような答弁を引き出すチャンスが有ったのです。
「青梅市が家賃を払ってテナントとして入居する駅前図書館を設置することを知っていましたか?」という質問もできたのです。
その質問に対して「知っていた」と市長が答弁したら
「本当に知っていたのですか? ならば、いつ? 誰から、どのような経緯で知るようになったのですか?」と畳みかけることができたのです。
その上で、さらに
「市長は、その青梅の新しい中央図書館に見学に行く予定は有りますか?」
と質問すれば、どんなに駅ビル図書館に熱意の無い市長であっても
「見学する予定はありません」と答えるわけにはいかないのですから
確実に
「内沼議員には先を越されましたが、都合をつけて、ぜひ、早急に見学してきたいと思っています」くらいの答弁は引き出せたのです。
そうすれば、次回6月の定例会でも、
「青梅の新しい図書館を見学して、駅ビル図書館や、民間ビルにテナント入居する図書館について、なにか考えが改まった、というようなことが有りましたか?」くらいの質問から始められるようにできたのです。
教室で生徒が先生に質問するのは「知らないことを教えて貰う」ためですが、
市議会で市議が市長に質問する本当の目的は「行動しようとしないことを行動させる」ためなのです。
「質問」とは「相手の気持ちや考えを聞き出す」ことだけではなく、
「相手をこちらの願っている方向へコントロールすること」なのです。
2008-03-07 Fri
きょう(3/7)は、加涌弘貴議員の質問だけを傍聴してきました。
傍聴人は私を含めて30人。
加涌議員の次に登壇した金子議員の質問のときは、2人に減ったので、その30人の傍聴人の大部分は加涌議員の質問だけを聴きにきたのでしょう。
「集めた」のか、「集まった」のかは別にして、「傍聴人の数」は、質問に立つ議員にも「責任」が有ると私は思っています。
残念なことに、
加涌議員の質問方法も<一問一答方式>ではなく<併用方式>でした。
きょうの加涌議員の質問での成果の一つは、答弁に立った本橋副市長から
(沢辺市長からではありません)
「昨年の9月に駅ビル所有者のニューシティーコーポレーションの方がこちらに来られて、当初予定していた11月開業は無理、今後のことを考えると、売却も視野に入れている、ということでした」という発言を引き出したことでしょう。
加涌議員は、さらに
「ニューシティーコーポレーションから、飯能市に対して、なんらかの協力要請は有ったのでしょうか?」という質問を重ねたので
さらに、本橋副市長から
「飯能市でも(テナントとして入居して)使ってくれないか?という要請はありました」という答弁を引き出せたのです。
この副市長の答弁に対しては、さらに
「ニューシティーコーポレーションから、市も使ってくれないか、という要請に対して、どのような回答をしたのでしょうか?」
と突っ込んでいけば面白くなるのに、加涌議員はその質問をしなかったのです。
ニューシティーコーポレーションの「使ってくれないか?」という要請の意味は、単に「テナントして入居して欲しい」というだけの打診だったのか、
それとも「家賃はかなり安くするから入居して欲しい」という誘いだったのか、それを明らかにすれば、今後の質疑が俄然面白くなっていくのに、加涌議員はせっかくの機会を生かせなかったのです。
ニューシティーコーポレーションが「売却も視野に入れている」と伝えに来たのであれば「幾らなら飯能市に売ってくれるか?」と訊く機会も有ったのです。
さらには「**億円なら飯能市が買ってもいいけど、どうだろうか?」と
飯能市からニューシティーコーポレーションに持ちかけることもできた絶好の機会でもあったのです。
「議会で質問する」ということは、このような質問をぶつけて、市長や副市長の「駅ビル復活による活性化に賭ける意欲の程度」を露呈させることなのです。
本橋副市長は、この時、
「ニューシティーコーポレーションから駅ビルを購入することになる企業には、地区の活性化協議会にはぜひ加わって欲しいと思っています」
と、やや意味不明な発言したのです。
ところが、この発言に対して、加涌議員は「それは、宜しくお願いします」と言っただけだったのです。
そもそも、「駅ビルの購入を考えている企業が、購入前の検討段階で地元の活性化協議会に加わる」などということはあり得ないことなのではないでしょうか。
なぜなら、どの企業も「大型商業施設の購入は、決定するまでは秘密にしておきたいこと」だからです。
もちろん、実際に購入してからなら、駅ビル周辺地区の活性化は自分たちの死活問題なのですから、地元の活性化協議会に参加してくるのは当たり前のことなのです。
だから、副市長の「活性化協議会にはぜひ加わって欲しいと思っています」と議会で「答弁」することも、加涌議員が、「その件は、宜しくお願いします」と表明することも、無意味でトンチンカンなやりとりなのです。
このことが、後日、議事録にどのように記録されるか判りませんが、こんな「笑える答弁」を生で聴けるのも、議会を傍聴する面白さの一つでしょうね。
こんな面白いことを聞ける楽しみが無ければ、貴重な時間を使って傍聴した甲斐がありません。
<追記>
このブログに書き込んだ、加涌議員と本橋副市長との質疑応答の内容は、私の傍聴メモと、うろ覚えの記憶を頼りに書いたので、もしかしたら正確な表現にはなっていないかもしれません。
もし、大幅に間違っているようであれば訂正しますが、 「許容範囲」であればお許し下さい。
(傍聴時の録音が解禁されれば正確に書くことができるのですが・・・・・・)
2008-03-10 Mon
きょう(3/10)は、二人の市議の質問を傍聴してきました。
午後、最初の質問は鳥居誠明議員。<併用方式>での質問です。
傍聴人は私を含めて12人でした。
終了後の休憩時間に傍聴席フロアにやってきた鳥居議員と話す機会が有ったのですが、質問事項に関係の深い自治会関係者の何人かに声をかけて、傍聴に来てもらったそうです。
新図書館と山手町用地との関連について、鳥居議員は、上手い視点での質問をぶつけていました。
「山手町用地に建設する以外にも、市役所の駐車場を立体化すれば、そこに新図書館を建てるだけのスペースを確保することができるのではないか?」
とか
「市役所の南側にある県土木整備事務所や、市役所の西側にある県立川越高等技術専門校飯能分校を県から譲り受けて、そこを図書館にすることもできるのではないか?」
という提案をしておいて、それから
「図書館の建設場所として本当に山手町用地でいいのでしょうか? 後になって後悔することのないように、もっと、議論をしたほうがいいのでは?」
という質問(提案?要望?)をぶつけたのです。
この質問(提案+要望)対して、担当者は
「図書館を考える会や新図書館懇話会の人たちの要望は、かなり前から、とにかく一日も早く新図書館を造って欲しいという要望なのです」
と答弁したのです。
おそらく、
「だから、他にも適切な場所があるのではないかなどという、いまさら議論を蒸し返すようなことは言わないで欲しい」ということを暗に言いたいのでしょう。
鳥居議員が、新図書館建設の担当者から、
新図書館の場所と方法を決める判断基準として、 「一日も早く実現させたい」というコトバを議会の答弁で言わせたのは、<駅ビル図書館>を望む人たちにとっては、
「これから徐々に効果が効いてくる“言質”」だと思います。
なぜなら、「市民の要望は一日も早く新図書館を実現させたいということです」というのであれば、
「所有者が売却したがっている東飯能駅ビルを、
速やかに飯能市が買い取る のが一番早く新図書館を建設できる選択肢である」ことが明確になっていくからです。
もし、<一問一答方式>であれば、鳥居議員は、
「新図書館の開館は一日でも早く!ということであれば、山手町に新しい建物をこれから建てるよりも、売りに出されている東飯能駅を買い取って、そこに入居するのが一番早い、と思うのですが、この案に対して市長はどう考えるでしょうか?」
とさらに、突っ込んでいくことができたのに、その質問をしなかったのは残念でした。
駅ビルを買い取ってから図書館仕様に改装して開館するまでに1年を切ることも(関係者が熱心に取り組めば)不可能ではないでしょう。
他にも、「早く新図書館を実現する方法」としては、
郷土資料館と現図書館を交換する、という「裏ワザ」だって有るのです。
さらに言えば、丸広飯能店7階のレストランフロアを借り上げて、図書館に変換することも不可能なことではないでしょう。
「一日も早く新図書館を実現したい」という判断基準に照らし合わせると、「山手町用地に建てる」という選択肢は、かなり順位が下がることになるのですが・・・・・担当者の答弁が議事録にどのように記録されるか、それも楽しみにしておきましょう。