2012-11-02 Fri
日本という国がダメになった原因の一つは「公務員」という組織からです。
鉄道は365日年中無休で早朝から深夜まで動いています。
公務員でも、警察や消防は24時間年中無休体制で動いています。
しかし、村役場、町役場、市役所、都道府県庁、中央省庁というお役所は、「住民の役に立ちたいという人のための所」ではなく、単に「楽で安定した就職先」になってしまったからなのです。
日本中のお役所が、「待遇が悪くても社会に貢献できる仕事をしたい!」という人ではなく、「仕事は面白くなくても安定した楽な職場にいたい!」という人だけが残るようになってしまったからなのです。
だから「市役所や町役場、村役場は、365日年中無休で開けておこう!」とは思わないのです。
「必要としている人がいるなら早朝から深夜まで住民の要望に応えよう!」とは絶対に思わなくなってしまったのです。
(385字)
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2012-11-03 Sat
ダメな組織の典型だった市役所が、本当の意味で「市民の役に立つ人がいる所」になっていくようになったのは、市役所という「やる気の有る人でも腐らせてしまう職場」に、大きな変化をもたらす人たちが増えてきたからです。
その最初のキッカケは「中途採用」でした。
新卒で市役所に就職したいという人の就職動機は「市役所は景気に左右されず、倒産もない安定した職場だから」・・・・、「民間のように厳しいノルマや成果目標も無く、楽ができそうな職場だから・・・・」「遠方への転勤も無く、通勤も楽だから・・・・」というものが圧倒的に多いのですが、
これに対して、中途採用で市役所に就職したいという人の就職(転職)動機は、「多少給料は下がっても、自分の専門を実社会に活かせるやりがいの有る仕事がしたいから・・・・」という人が多いのです。
「中途採用者を増やす」ということは、「民間企業の仕事」「余所の職場」を経験した人が、市役所内の各職場に増えていくということでした。
その中途採用者が市役所で感じたことは「ここはアマチュアの集まりに過ぎない!!」ということだったのです。
例えば、「福祉の仕事を、行政の中で、民間よりも高い視点で、幅広く、きめ細かく、深く掘り下げる仕事ができる」と期待して、市役所に転職してきたのに、同僚たちの「あまりのレベルの低さ」に唖然としてしまうのです。
介護課長というのは、市役所の実情を知らない市民からは〈介護行政のプロ〉と思われていましたが、中途採用者の目からは「介護行政のアマチュア」にしか過ぎなかったのです。
それもそうです。市役所は2,3年ごとに全く関連性の無い職場を回されるのです。その結果、いつまでも専門性が身につかないのです。
日本だけではなく、世界中、どの分野でも「経験2、3年の人」は一人前とはみなされません。
中途採用者の数が少ない市役所では、その大勢のアマチュアたちが、「自分たちのレベルの低さを比較されるのを阻止する」ために、中途採用のプロを追い出そうとしたこともありました。
それでも、しぶとく生き残ってきた中途採用者の頑張りが、市役所全体の組織風土を変えてきたのです。
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2012-11-04 Sun
公務員の組織が大きく変わったのは、「新卒採用を中止」したことです。
それは、「公務員とは、専門知識や経験豊富な知恵で住民に奉仕する存在であるべきなのだから、何の戦力にもならない新卒者に給料を払って育成するというのは税金の使途としては根本的に間違っている」という考え方が国民に支持されるようになったからなのです。
つまり、民間企業や自営業でそれなりの経験を積んできたうえで、なおかつ
、「多少給料は今までの職場より下がっても、自分の専門を行政に活かせるやりがいの有る仕事がしたい」という人を中途採用したほうが「得だ!」ということが理解されるようになったのです。
この「新卒採用を中止し、定年退職者の補充は中途採用に限る」ことによって、「楽で安定した職場だから役所に就職した」という「休まず、遅れず、働かず」という典型の人は急激に少数派になっていったのです。
(402字)
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2012-11-05 Mon
役所という組織が抜本的に変わったのは、「中途採用者の増加」と「新卒採用の中止」が定着した後、さらに「年齢定年が廃止された」ことからでした。
定年制が廃止されたということは「65歳になっても、70歳を過ぎても役所で働ける」ということだけではなく、民間企業を定年で退職した人たちが大量に中途採用されることになったからです。
定年退職が無くなり、中途採用者が増えるということは結果として、それぞれの役所の職員総数が増えるということですが、「職員の総人件費を減らす」という大原則を確執することで、この「職員増加」は容認されるようになったのです。
この<公務員制度改革>によって、役所には「自分の好きなコト、得意なコトで地域に貢献できるのであれば、どんなに安い給料でも働きたい」という動機を持つ人だけが採用され、残るようになったのです。
「どんな安い給料でも」ということは、「楽な職場だから」という動機で就職した職員が「自らの意志で退職していく」ようになったのです。
(488字)
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2012-11-06 Tue
日本がダメになった原因は幾つもありますが、それらは相互に絡み合っていました。
公務員という組織、とりわけ〈お役所〉と言われる、中央官庁・都道府県庁・市役所・町村役場という〈職場〉としての組織がダメになった原因は、採用方法だけではなく、その育成方法や人材活用方法までもが、「職員の意欲を高め、専門家を育て、住民サービスを向上させる仕組み」にはなっていなかったことだったのです。
採用方法の失敗は、〈新卒採用〉と〈学校歴〉と〈学校での成績〉に偏重したことでした。
日本の社会が重視していた〈学歴〉とは、実は〈学校歴〉のことだったのです。無名な大学の学生より、有名な大学な学生を採用してきたのです。世間では二流校、三流校といわれる学校より、一流校と言われている学校の学生を採用してきたのです。
日本の社会では「学力」というのは、あくまでも「学校の授業での成績」でのことなのです。「自分で考える力」「自分で行動する力」「成果を生み出す力」「実績を出す力」ということではないのに、採用の基準として、その「学力」「教師がつけた評価」を重視してきたのです。
ところが、日本人の殆どが、自分が社会人になって10年、20年、30年経ってくると、自分の周囲(職場・業界・交友関係)で、「学校歴と学業成績の良かった者の大多数が、実務能力では劣ることを知ることになるのです。
(600字)
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2012-11-09 Fri
昨日(11/8)の文化新聞1面に下記の見出しの記事が載っています。
自治連 議会に定数削減要望
来春改選の市議会 現職、新人に影響?
飯能市自治会連合会(鈴木利雄会長)は、同市議会の定数削減を求める要望書を9日、沢辺瀞壱市長と砂長恒夫議長に提出する。同市議会の定数は現在21人。改選を来年春に控えた中での要望は、立候補を模索している新人や再選を狙う現職に心理面での影響を少なからず与えそうだ。
飯能市に限らず、市民が市議会の定数削減を求めるのは、その根底に下記のような「議会への疑問・不信」があるからです。
1・市議会の存在価値自体と運営方法に疑問・不満・不信を感じている。
2・市議が市議としての仕事をしているようには思えない。
3・市議会を維持する経費はできるだけ削減すべきだ。
「議会定数の削減」とは、「議員歳費総額の削減」のことでもあるのです。
市議会が、定数削減に反対する理由は「議員数を減らすことは住民の声を代弁する機会を減らすことになり、民主主義に対する妨害だ!」と主張する議員が少なくありませんが、それを言わせておいてから「では議員歳費総額を減らしても、議員定数を増やすのは良いのですね?」と反論すればいいのです。
このことに関して、当ブログでは下記のようなことを書いてきました。
2010-12-22 Wed
★飯能活性化プロジェクト365★⇒【「議会改革検討会への提案」文化新聞掲載文】 No.8 多額の報酬を貰う市議」と「無報酬の自治会長」の比較論議を
http://5line.jp/blog/itsudoko/index.php?e=1171
次の市議選は、来年の4月ですから、「定数削減」を決めるには、12月定例会と3月定例会しか機会がありません。
(674字)
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自治連 議会に定数削減要望
来春改選の市議会 現職、新人に影響?
飯能市自治会連合会(鈴木利雄会長)は、同市議会の定数削減を求める要望書を9日、沢辺瀞壱市長と砂長恒夫議長に提出する。同市議会の定数は現在21人。改選を来年春に控えた中での要望は、立候補を模索している新人や再選を狙う現職に心理面での影響を少なからず与えそうだ。
飯能市に限らず、市民が市議会の定数削減を求めるのは、その根底に下記のような「議会への疑問・不信」があるからです。
1・市議会の存在価値自体と運営方法に疑問・不満・不信を感じている。
2・市議が市議としての仕事をしているようには思えない。
3・市議会を維持する経費はできるだけ削減すべきだ。
「議会定数の削減」とは、「議員歳費総額の削減」のことでもあるのです。
市議会が、定数削減に反対する理由は「議員数を減らすことは住民の声を代弁する機会を減らすことになり、民主主義に対する妨害だ!」と主張する議員が少なくありませんが、それを言わせておいてから「では議員歳費総額を減らしても、議員定数を増やすのは良いのですね?」と反論すればいいのです。
このことに関して、当ブログでは下記のようなことを書いてきました。
2010-12-22 Wed
★飯能活性化プロジェクト365★⇒【「議会改革検討会への提案」文化新聞掲載文】 No.8 多額の報酬を貰う市議」と「無報酬の自治会長」の比較論議を
http://5line.jp/blog/itsudoko/index.php?e=1171
次の市議選は、来年の4月ですから、「定数削減」を決めるには、12月定例会と3月定例会しか機会がありません。
(674字)
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2012-11-10 Sat
この近未来小説『狭山茶市今昔物語』は、手探りで、試行錯誤しながら進行させています。
だから、この『狭山茶市今昔物語』というタイトルも変わる可能性があります。それも一度や二度ではないかもしれません。
思い立って、きょう(11/10)からタイトルを『強い市長・弱い市長』に変えることにしました。〈近未来小説〉〈4部構成〉というスタイルは変わりません。
〈狭山茶市〉という言葉は、章立てのどこかに出てくるでしょう。
とりあえず、〈4部構成〉各部のタイトルと、既に当ブログに書いた部分を下記のように変えていきます。
第Ⅰ部 『愚かな国の愚かな自治体』
はじめに・すでにダメになっている国
市役所への就職動機
職員の採用基準が「学校歴と成績と新卒限定」の弊害
第Ⅱ部 『自治体改革は〈上〉から、〈横〉から』
はじめに・成功するまで続けられるエネルギーは「面白い!」
市役所への転職動機
第Ⅲ部 『合併は手段、目的は自立』
はじめに・何が「地域活性化」なのか?
市役所職員の新卒採用と中途採用
第Ⅳ部 『賢い国の賢い自治体』
はじめに・望んでいること・目指したいこと
「働かない職員」が淘汰されていく仕組み
(493字)
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2012-11-11 Sun
この近未来小説(?)のタイトルを『狭山茶市今昔物語』から『強い市長・弱い市長』に変えたのは下記のような理由からです。
その一つは、埼玉県以外の人からは「狭山茶市というのは現存している自治体なの?」と思われてしまうことです。現に、「どの辺に在るの?」と訊かれたことさえ有るのです。
もう一つの理由は、「市町村合併がテーマだ!」と思われてしまうことです。
そうすると「市町村合併の是非」がメインテーマと思われ、広域合併に興味の無い人、合併自体に反対の人には、読む前から無視されてしまうことに気づいたからです。
私が、いま書きたいことは、
「地域を活性化させるのは市役所の役目」であり、
「その市役所を活性化させるのは市長の役目」である、
ということなのです。「望まれる市長」「望まれている市役所」の具体的な仕組みであり、姿を書いておきたいのです。
私が、2009年7月の市長選に無謀にも立候補してしまったときに掲げたスローガンは「いま求められているのは、面白い市長、賢い市長、強い市長」というものでした。
しかし、「面白い」「賢い」「強い」という三つの要素の中で、最も重要なのは「強い」ということだと思うので、この「強い市長」ということをタイトルにしたくなったのです。
「面白い人だが弱い市長」よりも「面白くない人だが強い市長」のほうが必要だからです。市長は「面白くない人」であっても、職員や市民、市議の中に「面白い人」が多ければ、そのほうが良いからです。
「賢い人だが弱い市長」よりも「賢い人ではないが強い市長」のほうが必要だからです。市長は「賢くない人」であっても、職員や市民、市議の中に「賢い人」が多ければ、そのほうが良いからです。
「強い市長」とは、「職員にやるべきことをさせることができる人」のことです。「市議会議員に本来の仕事を最大限にさせることができる人」のことなのです。「市民にもやるべきことをやらせることができる人」のことなのです。
「自分よりも優れた人に市長を代わることができる人」のことなのです。
(866字)
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2012-11-12 Mon
いまから思えば、日本の公務員の世界が変わり始めたのは、職員を中途採用するようになったことからでした。
新卒採用だけのときには〈学校歴〉偏重が顕著だったのですが、それでも中途採用の際には、学校歴はあまり重視されなくなっていったのです。
その理由としては、いまでは下記のようなことが要因と考えられています。
新卒採用の際、実社会では何の実績も経験もない学生の優劣を判断するには学校歴は欠かせない選別基準と思われていたのですが、その〈効力〉は採用してからほんの数年の期間だけのことだったのです。
同じ職場で10年、15年と経過するうちに、学校歴は当人の働きぶりにはあまり意味を持たないことが誰の目にも判り始めたのです。
中には「世間的な評価の高い学校歴に割には働きの悪い者は、「あの人、あれでも○大卒なんだって・・・・」とか「○大出のわりにはあの人全然使えないね・・・・」と言われることが多くなり、却って、余計に評価を落としていった人が意外と多いことが知られるようになったのです。
あまたの組織論やビジネス書などで強調された、「余所の世界を経験した人を入れて職場を活性化させる」という大義名分が、民間企業でも、公務員の世界でも、中途採用が抵抗なく受け入れられていったのです。
(549字)
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新卒採用だけのときには〈学校歴〉偏重が顕著だったのですが、それでも中途採用の際には、学校歴はあまり重視されなくなっていったのです。
その理由としては、いまでは下記のようなことが要因と考えられています。
新卒採用の際、実社会では何の実績も経験もない学生の優劣を判断するには学校歴は欠かせない選別基準と思われていたのですが、その〈効力〉は採用してからほんの数年の期間だけのことだったのです。
同じ職場で10年、15年と経過するうちに、学校歴は当人の働きぶりにはあまり意味を持たないことが誰の目にも判り始めたのです。
中には「世間的な評価の高い学校歴に割には働きの悪い者は、「あの人、あれでも○大卒なんだって・・・・」とか「○大出のわりにはあの人全然使えないね・・・・」と言われることが多くなり、却って、余計に評価を落としていった人が意外と多いことが知られるようになったのです。
あまたの組織論やビジネス書などで強調された、「余所の世界を経験した人を入れて職場を活性化させる」という大義名分が、民間企業でも、公務員の世界でも、中途採用が抵抗なく受け入れられていったのです。
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2012-11-13 Tue
公務員制度の改革に最も抵抗するのは、勿論、公務員自身です。
「改革は自分たちの既得権益が奪われる」と思っているからです。
誰も自分たちの損失になることは嫌だからです。
だから、日本では、公務員制度の改革は「公務員自身が嫌がらないこと」「歓迎されること」から着手したのです。
中途採用は、その「嫌がらないこと」の一つだったのです。
〈学校歴偏重〉や〈楽をしたいという動機〉で採用された「無能で意欲の低い上司や部下」よりも、仕事のやり甲斐を求めて公務員に転職してきた中途採用者のほうが「有能で意欲の高い上司や部下」だったからです。
さらに、公務員が歓迎した改革の一つは「定年制の延長」でした。
「延長」というよりは、正確には「定年制そのものの廃止」でした。
勿論、この〈定年制の廃止〉には、国民が納得する条件が付けられました。
それが「年金受給との関連性」です。
つまり、「退職して退職金を受け取り、年金を受給する」か「退職金と年金を受給しない間は公務員として残れる」という選択肢を与えたのです。
この〈定年制の廃止〉がスタートする前は「年金受給の時期を延して公務員として勤務を続ける者が多いだろう」と予想されたのですが、実際は、「退職して、退職金を受け取り、年金を受給する者が圧倒的に多かったのです。
これによって自治体の職員は、民間企業を定年退職して中途採用された人たちが多数を占めるようになっていったのです。
(615字)
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