地域の「歴史や文化」を詠んだ五行歌の参考例  HOME

意外な所に

「蔵」がある

数の多さに

期待を込めて

飯能の街を歩く




家の中まで

聞こえてくる

お囃子の稽古

この町内からも

あの町内からも




河童たちが
守ってくれる
遠野の冬は
ともしびが
暖かい



『旅の五行歌』より
東京
滑川洋一

啄木に 出会いそうな
駅頭
カビのにほいが
小樽を
物語っている 




『旅の五行歌』より
東京
竹本宏平

最難関だったという
山刀伐峠
芭蕉の
ドキドキが
聴こえるようだ


『旅の五行歌』より
愛媛
高橋美代子

御本陣に
つながる
御馬出し小路は
足軽の
往来の音を残す



『旅の五行歌』より
秋田
我流慕

黒船がいつか
入って来ても
もう撃てない
お台場の草に埋もれた
錆びた砲台



『旅の五行歌』より
東京
井川 實