2003年10月1日(水)〜10月10日(金)に投稿された作品  計64首

貧しかったけれど
戦後のわたしには
自然という友があった
アフガンやイラクの子には
何があるのだろう


木の花
2003/10/01


むごいという言葉は
知っていた
ようやくこの頃
その意味の
残酷さに気づいた

青香
2003/10/01

カロリーの
取りすぎ心配するなら
飢えの子供に
みんな平等
守れたらいいのに

いけみちこ
2003/10/01

ノーベル賞作家に
美しい知識人と言わせた
「オリエンタリズム」の
エドワード・サイード氏の死に
心から哀悼の意を

木の花
2003/10/01

あちこちで
農産物の
盗難が
起こるご時世
嘆き悲しむ

亜洲好漢
2003/10/01
週に一回
東京から帰ってくる
父さんは
やさしいけれど
距離のある人

木の花
2003/10/01

平和が続くので
ありがたさが
わからない
水や空気と
同じように

のびた
2003/10/02
どれ程の気持ちを込めて
造られたのか
忘れられた
平和塔公園
ヘイワトウコウエンでしかなく

青香
2003/10/02

平和の象徴
黄色の薔薇
すべての願いは一つなのに
黄薔薇の栽培は難しい
平和を求めて戦が続く

青香
2003/10/02

ある方に出会って
心が美しくなるのに
気がつきます
そこが平和の原点
ありがとう

いけみちこ
2003/10/02
40歳そこそこの
都会育ちの母は
鍬を手に
自分を耕していたのかも
知れない

木の花
2003/10/02
字が読め、話が出来れば
大丈夫と
娘の一人旅許した母
新京−旅順の娘時代の旅
思い出しながら

木の花
2003/10/02
「山椒は小粒で
ピリリと辛い」
母好みの諺に
母が求めた
母親の理想の姿を思う

木の花
2003/10/02

病弱な母の姿を
刷り込まれて
幼い時から
ずっと我慢の娘を  
演じていた気がする

木の花
2003/10/02

大陸育ちの母は
「女の幸せは
飯炊きだけではない」と
自分に言い聞かせるようにして
娘を育てた

木の花
2003/10/02

戦争は
引き裂き
平和はつなぐ
信じ合えば
引き裂けない

のびた
2003/10/03

幸せな
夜明けが
あった
遠くない
恵まれている

いけみちこ
2003/10/03
ヘブンリーブルーが
一斉に
空を仰ぎ
斉唱している
雨上がりの朝

青香
2003/10/03
木刀も
BB弾も
買ってもらえなかった弟
母がこっそり
父の気持ちを教えてた

青香
2003/10/03
今日という日は
今しかないのだ
今このときを
楽しく過ごし
今日を明るく

亜洲好漢
2003/10/03
明日という日は
明るい日と書く
今日が暗くても
きっと明るい
明日があるさ

亜洲好漢
2003/10/03
ここに来れば
たとえ
今日が暗くても
明るい明日を
迎えられる

木の花
2003/10/03
ここに来れば
平和がある
みんなで
つくった
平和がある

木の花
2003/10/03

生まれたときは
戦地にいて
二度と帰らなかった
伯父二人の顔を
私は知らない


のびた
2003/10/04


イラク復興支援に
EUトータル三百億円で
日本一国が
六千億円出すとしたら
どこが応分なのだろう

のびた
2003/10/04


元錬兵場の虫音は
出征兵士の別れの涙
家族の声
父にも終焉の地
主計大尉として

いけみちこ
2003/10/04


ほんとうは
かすかな
すすり泣きの中にあった
きらりと
ほんとうが光った

木の花
2003/10/04

今日という日を
いろんな風に
生きる
心はいつも
天を仰いで

木の花
2003/10/04


天皇の赤子(せきし)を
産めよ増やせよ
と言われた時代
男子は
戦争の要員だった

のびた
2003/10/04


お母さん
あの子は悪い子じゃないよ
したことが悪いことなんだよ
きっと若い保母さんの教え
子を通して学ぶ

青香
2003/10/04

ネイチブ アメリカ
そんなことから
平和は
始まるの
かな

いけみちこ
2003/10/04

合衆国の合唱曲
♪大量破壊兵器は
大国ならいいさ
小国はだめよ
だめだめ〜♪

のびた
2003/10/05

♪あなただめだめ
私のものよ
兵器持ったら
噂だけでも
叩き潰すわ♪

のびた
2003/10/05

「困ったら言ってね。
政治家の知合いがいるから」
それでは是非ともお伝え下さい
「政治家が自己利益ばかり考えて
 困っています」と

みつき
2003/10/05

ヒトの生き死にを
空想上で口にする
政治を捨て小説家に還れば
少しは救われるだろうか
我らの怒りもやるせなさも

みつき
2003/10/05

狼少年の結末を
すり替えてはいけない
ブッシュの悪癖は
他人事ではない
地球は一つの村なのだから

みつき
2003/10/05

人工池だと嘆いているのは
結局は私だけか
群がる都会の昆虫の
逞しさに頬緩む
小春日和の六本木

みつき
2003/10/05

働いている
男に言われません(いうものではありません)
月番もさせて
もらえない独身男世帯(本人はするというのに)
働いている女は?

いけみちこ
2003/10/05
作品製作のために
雲を観察する
変化が面白いが
戦地で見ている
子供にはどんなに見えるのでしょうか

いけみちこ
2003/10/05

人が
あの人も
この人も
ただ「人」としか呼ばれなかったらと
いろいろな木を見ながら思った

木の花
2003/10/05
生き物
みんな
その存在
いい環境の中で
ありのままの姿でいさせてあげたい

いけみちこ
2003/10/05

自分が所属している
職場と家庭と
わずかなお楽しみの世界
少し席を詰めて
社会の事考えよう

青香
2003/10/05
大人が
悪いことを
する
子供はだれを見て
成長するの

いけみちこ
2003/10/05

赤い炎と
燃えさかる
曼珠沙華に
民の無念が
聞こえてくる

木の花
2003/10/05

63歳で
油絵を始めた
85歳の女流画家に
出会った
嬉しい日だった

木の花
2003/10/05

国会議員も
警察官も
悪いことをする
国民は
誰を信じればいいの

木の花
2003/10/06

でっち上げ情報で
国一つ
潰せる
大量破壊兵器より
怖い話

のびた
2003/10/06
薄ら笑いと
誠意のない
答弁で
テロ特措法延長が
通る

のびた
2003/10/06

雲を見て
雨に潤い
贅沢させたもらって
世界のみんなに
これぐらいの贅沢はあっていい

いけみちこ
2003/10/06
同盟国だか
従属国だか
知らないが
ただ言いなりになっている
そんな国のそんな首相

のびた
2003/10/07

なぜ人気
騒ぐ女たちがおかしい
高知に見えても女ばかり
私も皇后は見に行ったのですが
皇族を変えた女として尊敬しているので

いけみちこ
2003/10/07
母島と弘瀬
たった二つの
部落が
かつて愛媛県と高知県だっただけで
歩いて4キロ吹きさらし

いけみちこ
2003/10/07

久しぶりに聴く
ジョーン・バエズ
あの頃歌っていた人たちは
どんな思いで聴くのだろう
もう歌えないの?

青香
2003/10/07
東京の
山の手生まれの女の子
ものごころついた
疎開先は
おれ、おらの世界

木の花
2003/10/08

山本一力氏の書き下ろし
父子杉の朗読会
森 それは
命の源
川を満たし人を潤す と

いけみちこ
2003/10/08

頭(こうべ)を垂れ
恥じるべし
創氏改名で
朝鮮人が受けた
屈辱を思うなら

のびた
2003/10/09

親の背を見て
子は育つ
子を見たら
親が分かる
むずかしいね、子育て

木の花
2003/10/09

これも
自然の恵みの権化
ウルメイワシの天日干し
生協の宅配に
注文する

木の花
2003/10/09

この瞬間
月へ
還って逝く
者達へ
祈る

睡蓮
2003/10/09

月の光は
死者の声
三日月の船に
想いを乗せて
満ちる

睡蓮
2003/10/09

昔、学校では
「改悪」なんて
教わらなかった
「改善」
最近、聴かない

青香
2003/10/09
心の泉は
永遠に
滅びません
みんなが
持ち続けなければ

いけみちこ
2003/10/10

問題発言を
風化させてはいけない
あきらめや無力感は
「政治家」の
思う壷だから

のびた
2003/10/10
アメリカの
下僕(しもべ)に
成り下がって
大金を貢いで
どこに愛国心?

のびた
2003/10/10