2003年12月11日(木)〜12月20日(土)に投稿された作品  計48首

国際貢献という
包みに
爆弾を隠して
隊員は
戦地に送られる

のびた
2003/12/11
もし九条がなかったら
とっくの昔に
アメリカの傭兵に
されていただろう
今 それが始まる

のびた
2003/12/11

国際貢献という
包みに
爆弾を隠して
隊員は
戦地に送られる

のびた
2003/12/11
若者たちよ
未来は君たちのものだ
平和も
戦乱の世も
君たちが選ぶことになる

のびた
2003/12/11

憲法九条でこそ
日本は
高らかに
平和国家を謳い
それが国際貢献だった

のびた
2003/12/11

九条がなかったら
朝鮮戦争にも
ヴェトナム戦争にも
真っ先に
駆り出されていたことだろう

のびた
2003/12/11

ブッシュが自ら用意した
戦禍の包み紙で
地球をくるみ
自衛隊派兵のリボンをかける
小泉氏の歴史的愚挙

みつき
2003/12/11
戦争は
突然起りはしない
過去・現在・未来と
繋がるものを見抜き
過ちを繰り返さない

叶 静游
2003/12/11

警察予備隊が
保安隊になり
自衛隊になった歴史
そして、恐れていた日が
来ようとしている

木の花
2003/12/11
中高年の友らよ
若き日に
デモに行った友らよ
さあ、今こそ
反対の声を上げようではないか

木の花
2003/12/11
月が見たいのは
青く澄んだ
地球
争いのない
平和な星

moon light
2003/12/12
全てをとは
言わないけれど
今日生れ落ちた命が
癒し
力づけてくれる

みつき
2003/12/12
「後期の仕事」と言い
「新しい人」新人を励ます
貴方もまた先頭走者
それぞれのペースで
共に励まし進みましょうよ

みつき
2003/12/12
未来のために
まどろみを終えよう
願うだけでは足りない
声を上げよう
まだ間に合うのだから

みつき
2003/12/12
思想は多様でも
戦争に頼るのは誤りだ
戦争を避けなければ
戦争が人間を滅ぼす
構想力を豊かにしよう

叶 静游
2003/12/12
戦地へ向かう
恋人のための
たった一人の署名活動が 女達の千人針に
ならないように


2003/12/12
うた&ピアノ&トークを
全部一人でこなす
全盲の男性
本当のクリスマス・メッセージ
そして、世界の平和を祈る

木の花
2003/12/12
報道もビジネス
と言って憚らない
米報道官
金のためなら何でもする
と言いたげな

のびた
2003/12/13

死の淵がある
国益という作文に
惑い悩みを重ねる兵
平和の58年間を
反古にする道に発つ

叶 静游
2003/12/13
何が何と言っても
たまらなくいやなもの
それは
アメリカの大国主義
一体何様のつもり?

木の花
2003/12/13
頭部貫通銃創
と記された
戦死公報
いまイラクで同じ
死があった

いけみちこ
2003/12/14
58年の
歳月はどこへ
戦地に赴く
自衛隊員に
日本兵の影

のびた
2003/12/14
パンドラの箱が
開いている
目を逸らすな
小さな希望は
育てればいい

みつき
2003/12/14
何からも自由な
学生こそが と
同世代を叱咤し
熱く語る君たちに
夜明けの予感

みつき
2003/12/14
利己に彩られた
戯論を離れ
名も無き民らは叫ぶ
殺すな殺されるな
イラク派兵反対

みつき
2003/12/14
産まれた時
父はイラクで殉職
顔さえも知らないが
平和のメッセージを
残してくれた

亜洲好漢
2003/12/14
真相を
隠す
目先の打算に
国の
盛衰がかかる

叶 静游
2003/12/14
「泊める部屋がないのです」と
断られた
身重なマリアに
厩と飼い葉
世界中のマリアのためにもと祈る

木の花
2003/12/14
焦る気持ち
落ち着かせる気持ち
共に大切な
こころを
仲間が支え合う

木の花
2003/12/14
戦争犯罪を
裁くって
いったい誰のこと?
天に
訊きたい

のびた
2003/12/15
スタイリスト純一郎
お似合いの
ファッションは
星条旗柄の背広に
日の丸ズボン

のびた
2003/12/15
穴の中に
現金だけを頼りに
身を隠す
独裁者の末路は
いずこも同じという哀れ

小久保 達
2003/12/15
戦いのための
服を着て
そこに
立っているだけで
威嚇だ

青香
2003/12/15
日記に
散りばめられた
恋人の名前は
悲しみの中の
若者のほんとう

木の花
2003/12/15
六〇年も前に
戦地で散った
若者の日記
やっと故郷に
無言の「ただいま」

木の花
2003/12/15
フセインを
拘束したのだから
後は
さっさと引き上げるのが
筋というもの

木の花
2003/12/15
どこでどう狂ってしまうのか
人間という生き物は
権力からも
お金からも
自由な人間でありたいと思う

木の花
2003/12/15
爆薬の
臭いがする
政府高官の
発言の
一言一句に

のびた
2003/12/16
正義って
いったい何だろう?
法も哲学も
軽んじられる
今の世界で

のびた
2003/12/16
今すぐ
アメリカは撤退し
イラクの人々に
これからを任せるのがいい 国連よ、頼みます

木の花
2003/12/16
サダムフセインを
取り調べるという
CIAの
謀略の歴史を
取り調べたらいい

のびた
2003/12/18
寒さの中で
静かに咲いている
白いびわの花
天に向かって
平和を祈っている

木の花
2003/12/18
昨日も
今日も
毎日繰り返される
レクイエム
安かれ

木の花
2003/12/18
銃剣で
「敵」を殺傷した
日本兵が
親たちだったという
歴史は消せない

のびた
2003/12/19
自分の罪と罰に重ねたのか
枕元に置かれた
『罪と罰』に
救われた気がしている
人類

木の花
2003/12/19
カラオケで
「イムジン河」を歌うと
涙が出てくる
何だか知らないが
涙が出てくる

のびた
2003/12/20
開かれた学校が
閉ざさざるを得ない
不審者の侵入
平和な地域社会が
崩壊していく

亜洲好漢
2003/12/20
占いを信じ
父は女児の名巡るが
母は夢の中で男と知り
検診のエコーで確証
ああ母子の絆強し

亜洲好漢
2003/12/20