2003年9月21日(日)〜9月30日(火)に投稿された作品  計58首

テロを容認する
知事を
糾弾しない
議員たちの
本性が見える

のびた
2003/09/21
髑髏の発見
生体実験の疑い
その跡地に咲く
夾竹桃の赤い花が
今も戦争を語っている


木の花
2003/09/21

疎開っ子だから
どんなに成績よくても
優等生とすることならず
兄の担任から親に明かされた
学校の裏の事情

木の花
2003/09/21
採集が大好きな
女の子が採ったのは
せり、きのこ
ざりがに、どじょう、たにし
みんな食の糧

木の花
2003/09/21
「当然のいきさつがあった」と
テロ擁護する都知事
この論理だと
アルカイダも
正当化されることになる

のびた
2003/09/22
焼け出された人々
寒さの中で
ひびとあかぎれの
わが手を眺め
泣いたろう

木の花
2003/09/22
だるまで
いいから
お父様に
帰って欲しかったと
子供もの前で泣いた母

いけみちこ
2003/09/22
なれない
仕事に行く
母を
つらいだろうと
見送った

いけみちこ
2003/09/22


やっと見つけた
音楽教師
農村に
カラタチの花
響き渡る

いけみちこ
2003/09/22

600坪の屋敷跡
小麦を作って
食べました
手伝い農婦が
母の浴衣着て

いけみちこ
2003/09/22

母を助けた
農婦の死
101歳
お葬式に
行きました

いけみちこ
2003/09/22

長男が
墓石も祭りも
してくれました
財産譲って
これで良し

いけみちこ
2003/09/22

雲の縺れ
ほぐしながら
捜している
争いのない
輝く明日

川原ゆう
2003/09/22
「戦後」に生まれ
「戦後」に育った
「戦後世代」
再び「戦前」にしない
誓いを胸に

亜洲好漢
2003/09/22

敗戦から
立ち直る頃は
ずっと真面目で
必死だった気がする
バカ番組など少なくて

のびた
2003/09/22

ぼくのふるさとには
山も川もない
あるのは
焼け野原の
思い出ばかり

のびた
2003/09/22
ムクドリは夕方
帯になり
篭になって
霞ヶ浦に向かって
帰っていった

木の花
2003/09/23
彼らは
濃密な
命のつながりを
描いただけ
戦争平和の意味なのかな

いけみちこ
2003/09/23
戦争とは
いつの時代も
悲惨なのは
弱い人達に
来るのは
不変の法則

徳川内大臣
2003/09/23
母から聞いた話だが
戦地から戻らぬ人を
ずっと待ってた兄嫁は
そうすることが一番と
実家に返された

青香
2003/09/23
人々とか一般人と
一緒くたにいうけれど
顔かたち考え方
みんな違う
ひとつの命

青香
2003/09/23
全て黒枠で
縁取られている
絵に
画学生の青春が
封じ込められて

のびた
2003/09/23
戦死した
画学生たちよ
君たちの描いた
画材は
もうここにはない

のびた
2003/09/23
絵筆の代りに
銃を持たせて
早逝させた
罪は
永遠に消えない

のびた
2003/09/23
「応召」って何だ?
絶対服従で
臣民を
戦地に
駆り立てておいて

のびた
2003/09/23
満州戦争の
とき
父は
8ミリを
撮影している

いけみちこ
2003/09/24
どんなに
願っても
祈っても
頭上に降るは
鉄の塊

睡蓮
2003/09/24
主の夢を焼いていたパン屋
エスポワールという
店の名は
『希望』という意味だった
閉店の日に知る

青香
2003/09/24
見晴るかす
筑波の山と霞ヶ浦
春陽炎の中で  
若き日の母が
揺れている

木の花
2003/09/24
世界を
見てきたから
言えることもある
この美しい山河を
大切にせよと

のびた
2003/09/25
広大な
シベリアの森が
山火事で失われていく
地球温暖化で
ツンドラが溶けていく

木の花
2003/09/25
国連での
外相演説に
憤慨した私は
どうすれば
いいんだろう

小久保 達
2003/09/25
日本の政治が
ダメになるのは
意識が低いからだ
と書くと
選挙民が怒る

のびた
2003/09/25
5%のいいとこに
ほだされ
95%の悪を許すと
ムネオのような
議員が育つ

のびた
2003/09/25

戦争が
一番大きな 
環境破壊 
子供心まで 
センスオブワンダー

いけみちこ
2003/09/26
特攻帰りなどど
その意味も知らず
口にしていたひよこたち
諌めることもなく
黙々と教鞭を執る

青香
2003/09/26

生きていること
それだけで
ありがたい
ことじゃないか

睡蓮
2003/09/27
人が死ぬと
まずいから
イラク派兵は
選挙後にするという
与党の打算

のびた
2003/09/27
日々に追われ
歌をも詠わず
テレビの音声に
「違う、違う」と重ねてゆく
ひとりごと 虚し

みつき
2003/09/27
政治家のみなさん
私のお気に入りの
マニュフェストは
もっと気高さ、聡明さを
漂わせていますよ

青香
2003/09/27
透きとおるような
青い空
イラクや中東でも
同じように
みえるのだろうか

亜洲好漢
2003/09/27
中東の
和平の道は
再び遠くなり
殉教と云う名の
テロが今も続く

大野陽子
2003/09/27
人は
一人では
生きられない
今日は仲間がいっぱい
生きてる実感もいっぱい

木の花
2003/09/27
父の脛には
肉が無い
壊死した細胞は
どんな滋養も
受けつけたりしない

青香
2003/09/27
戦争支持やテロ擁護の
政治家たちを嘆きつつ
今夜名月に祈ろう
失われた命と
今を生きる命に安らぎをと

みつき
2003/09/27
若き叔父の訃報の電話に
音を消したテレビの中で
崩れ逝く二つの塔
あの夜の月が
思い出せない

みつき
2003/09/27
まずは
みんなの心から
作るもの
地球のみんなが
弱きものを大切に

いけみちこ
2003/09/29

自分の幸福さに
気づいた幸せと
手放しで喜べない
悲しみの狭間で
遠くアフガンの空を想う

みつき
2003/09/29

嗅覚が
生きていることに
感謝する
金木犀の花
咲き出した日

木の花
2003/09/29
この香り
届けたい
戦の臭い残る
イラクへ
アフガンへ

木の花
2003/09/29
自民党を
応援する
人々は
戦争への道を
望んでいるのだろうか

のびた
2003/09/29
ますます横柄で
高飛車な
物言いをする
男が映ると
テレビを消す

のびた
2003/09/29
具体案は先送り
誰もが自分の願望を重ねられるうちに
選挙を済ますつもりでしょ?
期待を煽るのが上手過ぎて
詐欺師の顔が隠し切れない

みつき
2003/09/29
自由とは何だろう
勝手気儘?
否、
自分が正しいと信じる道
歩めること

木の花
2003/09/29
デモで歩くとき
いつも
あなたの横に
唐さんがいる
わたしもいるよ

木の花
2003/09/29
黒竜江省チチハルに
日本軍が遺棄した 
毒ガス・砲弾
日本政府に下した
東京地裁の賠償命令の英断

木の花
2003/09/30
足を踏まれて怒ったら
「あんたが先に踏んだんだ」
確かにそんな覚えがある
そんな時に私達がすべきこと
拉致問題解決のヒントでは?

みつき
2003/09/30
平和に育つべく
生まれて
戦争があったり
恐怖があったり
せめて愛だけは

いけみちこ
2003/09/30