『平和を願う五行歌』 稲本 英 31首      『平和を願う五行歌』TOPに戻る   

可決に
賛成した
議員達から
イラクへ行けば
納得もいくのだが


2003/07/04
かなしい程
儚い大地に立つ
わたし達だ
それでも
生きてゆく地球だ



2003/08/17
いのちの
重さも軽さも
一塊にして
地球は廻る
歪んで廻る

2004/03/20
戦争が
残したものは
何だったのだろう
ここから人間は
学ばねばならない



2003/05/23
平和という言葉に
甘えるだけの
歪んだ虚ろな
理想国家の住人だ
私も


2003/05/09


           
蹴飛ばした
小石も
私も
宇宙にひとつの
地球のかけら
想像力だけでは
補えない
戦場の臨場感
つまりは
悲惨を知らないのだ
死ねば
死ぬほど
遺恨は濃くなる
もう
やめてくれないか
正義の犠牲に
なった
のではなく
権力の犠牲に
したのだ
他人の血でしか
咲かぬ花か
輝かぬ星か
繰り返すあやまちと
権力
血の河の流れに
怯える夜はないのだろうか
ないのだろう
直接手を下したわけでは
ないのだからな
それぞれの
ささやかな楽しみが
きちんと
まもられる
地球にしよう
      
たとえば彼が
明日戦地に
連れてゆかれるなら
私はこの腕で
彼の足を折るだろう
           
           
どうにかして
戦争をしたいらしい
正義を盾にした
殺戮に
何の意味があるのだろう
              
自由を守る
という
口実で
自由を
奪おうとしている
         
国際的視聴率が
あがるたび
好感度が
低下していくって
わっかんないかなぁ
境界線は
空と海
海と陸
陸と空
それだけでいい
戦争を憎む
という
感情に
支配されてゆく私が
憎い
          
捏造された
情報に
攪乱される
正義の意味を
掴めぬままに
               



姿





















姿