『平和を願う五行歌』 一川 32首      『平和を願う五行歌』TOPに戻る

戦の勝利で
何を得るのか
貧しい心を
満たした
風船と同じ
戦争は
色を失う
白黒の世界
戦争屋のこころ
そのもの
全てを失わせた
哀しい戦争
おんな
こどもまで
罪を犯す
数字はときおり
残酷
死者1000人
という記事に
ひとりひとりの死を思う
ひとつの命
一人のこころ
生きているのです
大事なのは
国ではなく人です
人とひとつの地球です
ピアノ弾く
あなたの指は
祈りの指
愛を繙きながら
纏う指
血は
叫びの色
闇にも
鮮やかに
示す
攻撃の火を
放つ人の心は
荒れ野
寂寞として
水はない
美を選びとる
美しいものは
静けさを奏で
平和は
美を与える
いつか消え行く
生命
自然の死は善であり
人の手が加えられる
死は悪である
樹の
根本も
ものごとの
根本も
朽ちさせれば
拓けない
拳を
降ろして
手を繋ごう
人の輪を
和に変えて























































その目に人は
泥人形のように
映っている
その目は
腐敗した死体の目だ

戦う者も
追われる者も
お腹が空く
トイレに行く
睡眠をとる
同じ人間
















































使