『平和を願う五行歌』 柚月 9首      『平和を願う五行歌』TOPに戻る

子どもたちには
花と
太陽と
歌と
未来が似合う

 

幾多の
悲しい屍を
跨いでいこうとする
正義の仮面を
つけた悪魔が
その戦争で
母は
自決の覚悟を
したという
わずか9つの夏
散り
地に貼りついた
花の無惨
異国の
いのちの果てに似て
        
イマジンを
歌おう
祈りを
詠おう
波動を呼ぼう
人を
人たらしめる
理性を 愛を
血とともに
流してはいけない
花嫁の
満面の笑みは
平和だからこそ
イラクの恋人にも
春を詠う権利がある
日本を解放するため
原爆を
落とした国だ
本心は
「実験」ではなかったか
     
無力感に陥るな
種を
蒔き続けよう
次の季節の
芽吹きを祈ろう