2003年9月に「当サイト」「挨拶通り」、その他に
                                 投稿された「サラリーマン五行歌」 
 
計78首

通勤バス
港の向こうに
今日もまた
稜線くっきり
心もはずむ

のびた
2003/09/01
気持ちの
切り替えが
うまくできないと
どっちつかずに
終わってしまう


亜州好漢
2003/09/01
大学が
就職予備校なら
会社はいつも
転職予備校なのかも
しれないな


小久保 達
2003/09/01
目の前に
立っている
美人を
チラチラ見る
つかの間の幸福


小久保 達
2003/09/01
夏の高校野球
テレビを見る
父の目は
毎年
少年に戻る


睡蓮
2003/09/01
家に着いて
背広を脱ぐまで
父は
会社のお父さん
の顔


睡蓮
2003/09/01
歯切れよく
若手社員
マニュアル通りに
説明するが
知りたい結論が最後


嵐太
2003/09/01
こんな静かな時間が
待ってるなんて
サラリーマン時代に
知ってたら
やり方が変っていたかも


たあとる
2003/09/01
出張が
旅行気分
だった頃は
駅弁も
美味しかった


小久保 達
2003/09/02
バスに
乗り慣れて
いない人は
降りる時に
判るものだ


小久保 達
2003/09/02
「うんうん、あるある」
と頷いたり
「そんなことあるもんか」
と反撥もする
サラリーマン五行歌


小久保 達
2003/09/02
「お父さん足臭い」
そう言われても
「これが努力の結晶だ」と
胸張って言える
俺のサラリーマン道


睡蓮
2003/09/02
あたまと
からだは
やわらかく
意思は
堅く


植竹ジュリー
2003/09/02
黒く煤けた
6ヶ月目の
通勤定期
お互い削りに
削って


植竹ジュリー
2003/09/02
ペンションの主人は
脱サラ組
こんなことやっていられるかと
啖呵切ってから
二四年の歳月


木の花
2003/09/02
新入社員から
社長まで
全員が作ったら
会社も楽しくなる
サラリーマン五行歌


小久保 達
2003/09/02
いつのまにか
普通になった
背広に
リュックの
サラリーマン

2003/09/02
小久保 達
未来を託す人を
過去の評価でしか
判断しない
後継社長も
次の総理も


小久保 達
2003/09/03
「背広に団扇」は
合わないと
馬鹿にしていた私も
街頭で貰ったときは
車内で使っている


小久保 達
2003/09/03
いつのまにか
普通になった
背広に
リュックの
サラリーマン


小久保 達
2003/09/03
急いで乗り込む
発車間際の混雑電車
偶然座れた
一人分の座席
今日は幸運だなぁー


亜州好漢
2003/09/03
一番違いで
組違い
何も貰えない
年末ジャンボを
捨てられない


のびた
2003/09/03
仕事で何かがあった日は
とても不機嫌な父
そんな渋い顔を
ふっと笑わせてみる
少しは疲れが取れるかな?


睡蓮
2003/09/04
♪サラリーマンは
気楽な稼業ときたもんだ♪
サラリーマンて
ほんとうに
気楽な稼業なの


木の花
2003/09/04
就職は
配属も上司も
ギャンブル
外れることもあるが
次の機会もあるさ


小久保 達
2003/09/04
「これで良かったのか?」
サラリーマンなら
誰もが一度は
迷うことだ
でも正解はない


小久保 達
2003/09/04
憎まれても仕事だからと
奮い立たせてきた
間違ってないと
今も思うけど
振り返えって秋


たあとる
2003/09/04
会社の作業衣
たんすの宝物
支えてくれた相棒か
ポケットの
ペンの滲み


たあとる
2003/09/04
組織の中で
埋もれるよりも
勇気が要るけど
開き直れ
一匹狼


亜州好漢
2003/09/05
本気だから本職
天分だから天職
最適だから適職
与えられる作業ではない
自分で築いていく仕事だ


小久保 達
2003/09/05
ためらうことなく
選んだ仕事
好きだから疲れない
手応えがあるから面白い
それが天職なのだろう


小久保 達
2003/09/05
自ら発光体で
なくてもいい
反射して
輝く
星もあるのだ


のびた
2003/09/05
乗り込む時に
見初めてから
降りるまで
つかの間の
ワンサイド・ラブ


小久保 達
2003/09/06
職場から
自宅まで
一度は
歩いてみたい
帰宅ウォーキング


小久保 達
2003/09/06
通勤電車
ひと駅手前で
降りて歩く
運動にもなるし
気分転換にもなる


亜州好漢
2003/09/06
バス通勤で
通い慣れた
道を
今は五行歌講師で
通う不思議


のびた
2003/09/06
これからは
予防的リハビリ手エーション
毎日歩く
片道28分の
通勤


木の花
2003/09/06
不景気
リストラ
なんのその
サラリーマン道
踏ん張り所!


睡蓮
2003/09/06
体調崩すので
酒は飲まない
健康だけれど
なんとなく
さみしい


亜州好漢
2003/09/07
乗り込む時に
見初めてから
降りるまで
つかの間の
ワンサイド・ラブ


小久保 達
2003/09/07
肩書きは同じ「社長」でも
サラリーマン社長と
創業社長とでは
覚悟と責任が
比較にならない


2003/09/07
車の運転にさえ
免許があるのに
会社の経営に
免許がないのは
どうしてなの?


小久保 達
2003/09/07
朝から
晩まで
どっぷり会社漬け
サラリーマンに
浅漬けはないのかな?


睡蓮
2003/09/08
座れなくても
「胸の谷間」
という
退屈しのぎもある
満員電車


小久保 達
2003/09/08
明るくなければ
ハッピーじゃない
を口癖にして
早世した先輩の
笑顔が浮かぶ


のびた
2003/09/11
自宅から駅まで
(間に合わなかったら無駄なのに)
と迷いながら駆ける
そんなことだから
やっぱり間に合わない


小久保 達
2003/09/11
通勤の途中で
思いつき
職場で仕上げ
自宅から投稿する
サラリーマン五行歌



小久保 達
2003/09/12


通勤電車内
退屈しのぎの
携帯電話で
思わず詠んだ
通勤五行歌


亜洲好漢
2003/09/12
「痛勤」を
少しでも
やわらげる
ボクの楽しみ
通勤五行歌


亜洲好漢
2003/09/12
満員電車内には
いつの間にか
「暗黙の了解」
という
ルールが存在する


睡蓮
2003/09/12
早めに帰る時は
日経夕刊だが
呑んだ帰りは
フジかゲンダイ
終電なら東スポ


小久保 達
2003/09/13
上司が言う
「無礼講」
どこまでが本気で
どこまでが本気ではないのか
恐る恐る「無礼講」してみる


睡蓮
2003/09/13
ストレスは発散できず
給料はローンで消え
なぜか
わが体重だけは
増えていく……


亜洲好漢
2003/09/13
茶のスーツ
鏡に向かい
整える
制服姿は
仕事への気構え


唯沢 遥
2003/09/17
誰の指図も
受けたくない
でも
誰かの指示を
待っている


植竹ジュリー
2003/09/17
「職業」の欄で
ペンが
迷わない人に
なりたいのだろうか
僕は


仁尾
2003/09/18
蝉は抜け殻を捨てて
鳴き続ける
人は
抜け殻を振り返り
泣き続ける


植竹ジュリー
2003/09/18
授業料なしで
自分を磨ける
そう思うと
サラリーマンは最高!
しかも給料つき


きなこ
2003/09/20
冷暖房完備
広々とした庭
安い賃金で
自由を買っている
四半世紀のわがパート生活

木の花
2003/09/20
リタイヤの同輩
戦跡を熱く語る
何故か
不快感におそわれた
他山の石にしよう


たあとる
2003/09/20
温泉地を通って
マイカー通勤
朝に見かける
浴衣姿
これから私はお仕事よ

きなこ
2003/09/20

疲れた人乗せて
がたんごとん
今日もおつかれ
って言ってる
電車

三咲 青
2003/09/20

雨の日でも行列の出来る
ラーメン屋さんに
嫉妬を感じつつ
やっぱり食ってる
営業マン


いぶやん
2003/09/21
持てあました時間を売ってきた
  昔の私
お金を払ってでも時間を買いたい
  今の私
買い戻せない至宝を悔やむ


小久保 達
2003/09/22
自由を得るために
定年を待たず
リタイアした友
五行歌に
精を出している

木の花
2003/09/22
マイカー通勤
ラジオを聴いたり
お茶を飲んだり
自分の空間を
楽しむ

きなこ
2003/09/23
自分に
貼ってしまった
レッテル
一度
剥がしてみる


川原ゆう
2003/09/23
休日でも
頭の隅には
常に
根付く
仕事


睡蓮
2003/09/24
真っすぐ
帰るより
寄り道する事が
多い
心斎橋OL


梨沙
2003/09/24
夏部長と
冬係長の
間を取り持つ
秋課長は
季節の中間管理職

遊子
2003/09/25


座敷に
上がったとたん
靴下を放り
所属からの
拘束を解く


青香
2003/09/26
民間会社が
どんなものか
よく知らない政治家が
民営化などと
軽々しく言う


のびた
2003/09/26
一日署長
ならぬ
一日民間人
政治家さん達
是非いかが


睡蓮
2003/09/26
代議士って
閣僚って
世襲制になったの?
そんな皮肉言いたくなる
国会地図


木の花
2003/09/26
国会議員といったって
党内ではサラリーマン
「社長」に刃向かってみせても
出世と保身に響かない
その範囲を心得ている


小久保 達
2003/09/27
痴漢にでっち上げられないよう
懸命に両手でつり革をつかむ
サラリーマン諸君
だからわたしの
吊革がなかったんだ

木の花
2003/09/27

 



化粧大好きな
私も
二日酔いの
朝は
薄化粧で出勤


梨沙
2003/09/28
おっと
この歌は
やめてくれ
あのひとの
持ち歌だから

百楽天
2003/09/30