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        植竹ジュリー  計34首

正論・べき論を
叩きつけられ
血の
涙が
滲む



2003/11/08
車窓から見つめる
うごかない

いつまでも
どこまでも



2003/12/03
   
誰の指図も
受けたくない
でも
誰かの指示を
待っている



2003/09/17
蝉は抜け殻を捨てて
鳴き続ける
人は
抜け殻を振り返り
泣き続ける



2003/09/18
のぞみの増発を
望んでいない
我が会社
時は
金なり



2003/10/02
取り巻きの
対応に追われ
好きな
本業が
疎ましい



2003/10/07
まわりが
すべて
力になる
謙虚さは
引力


2003/08/18
駆け込み乗車は危険です
とはいっても
ベルが鳴ったら
ご乗車お急ぎ下さい
と云われたら

2003/08/28
あたまと
からだは
やわらかく
意思は
堅く

2003/09/2

黒く煤けた
6ヶ月目の
通勤定期
お互い削りに
削って

2003/09/02

雑な人間に
なるまいとして
小さく
まとまっている
自分


植竹ジュリー
2003/06
太陽もいる
それを取り巻く
惑星や衛星も
職場は
小さな宇宙



2003/07/03
人生は
地球規模の
運動会
メイン種目は
徒競走と綱引き


2003/07/14
空いた電車は
軽やかに
走る
スーツのぼくを
ちょこんと乗っけて


2003/08/13
年間125日は
休みすぎだと
社長は云う
それがあるから
働けるんだ



2003/06/07
スローガン
社是
経営計画
なんでもかんでも
ローマ字3文字



2003/06/10
「しがない」という
形容詞は
サラリーマンの為に
創ったのか
わざと



2003/06/15
人間みんな
五十歩百歩
そこから
一歩を
踏み出す



2003/06/27
勝ち組に
なるより
負け組の
こころを知る
人でありたい



2003/04/28
同じ電車で
帰るのに
「オレ、前やから」
これが心の
垣根なのか



2003/05/08
人生って
堂々巡りの
環状線
でも始発には
戻らない



2003/05/17
人材は
汗して働く
人間だ
決して
材料ではない



2003/05/18
見かけで判断するなと
云うけど
誰でも
見かけから
入る

植竹ジュリー
2003/05


夢を持てない
世の中で
できることは
夢をつらぬくこと
だけ

植竹ジュリー
2003/05


動いてないようで
ゆっくりゆっくり
上がって下がる
観覧車のような
人生

植竹ジュリー
2003/05


人は
終わりの見えない
旅をしながら
終の棲家を
求める

植竹ジュリー
2003/05


人間て
凧のようなもの
結ばれた糸
切れると
くるりくるくる




2003/03
変わることを
良しとする
時代
変わることのない
ものだってある




2003/03
うまく立ち回ろうと
サジ加減を
調節して
大味な
人間になる




2003/03
逃避するか
衝突するか
同化するか
わたしは
無理をする



2003/04/15
靴がすり減るほど
大地を
噛みつづけ
足は厚みを
増していく


植竹ジュリー
2003/03
人のこころなんて
読めなくていい
その空気が
読めれば
いい


植竹ジュリー
2003/04
下を向いて
寡黙に働き
上を向いて
歩き続ける
胸をはって


植竹ジュリー
2003/04


鈍行列車
だからこそ
線路脇の
草花に
目がとまる

植竹ジュリー
2003/04