2007-07-13 Fri
<人生の充実優先>で起業した人が成功し、<金儲け優先>で起業した人が失敗するのはなぜでしょうか?
ここで区別しておきたいのは、私が言いたいのは
<金を儲ける>こと自体が悪いのではなく、
<金儲けを優先させる>ことが失敗の原因になる、ということです。
何度でも言いますが、<人生が充実する>ビジネスを優先させて、結果的に何百億円も儲かる人もいます。
でも、その人は「自分が起業したビジネスで社会に貢献し続けた」ことの当然の帰結として儲かったのであって、「金儲けを優先させたビジネス」で儲けたわけではないのです。
<自分だけが金を儲けること>だけを優先させて起業した人が、最終的には社会から転落していくのは、下記のようなプロセスに陥ってしまうからです。
<起業の原点>「楽な仕事で儲けたい」「手っ取り早く儲けたい」
↓
<選択の基準>「儲かるならどんなビジネスでもかまわない」
↓
<方向を誤る>「儲かるなら多少やばいビジネスでもかまわない」
「儲かるなら多少やばいやり方でもかまわない」
↓
<判断の過ち>「やばいビジネスでも法に触れなければかまわない」
↓
<犯罪への逸脱>「法に触れるビジネスでもバレなければかまわない」
↓
<犯罪の隠蔽>「バレたとしても警察に逮捕されなければかまわない」
↓
<刑事裁判>「逮捕されても裁判で実刑さえ喰らわなければかまわない」
↓
<確信犯>「たとえ実刑を喰らっても儲けた金を隠しておければかまわない」
↓
<人格の崩壊>「どんなことをしでかしてでも金を掴んだ者が強いのだ」
私は個人的にはホリエモンが好きでした。
残念なことに彼の致命的な失敗は「粉飾」です。
それは昔から「成功を持て囃された経営者が陥りやすい犯罪」だったです。
彼の内面には「法に触れることでもバレなければかまわない」という考えが有ったのでしょう。
だから「バレたとしても警察に逮捕されなければかまわない」と高をくくっていたのでしょう。
しかし、逮捕されてしまいました。
まだ裁判中ですから「逮捕されても裁判で実刑さえ喰らわなければかまわない」という考えを捨てきれていないのかもしれません。
だからいまも「たとえ実刑を喰らっても儲けた金を隠しておければかまわない」という信条で生きているのかもしれません。
しかし、いまだに「どんなことをしでかしてでも金を掴んだ者が強いのだ」という考えに凝り固まっているとしたら、彼の<人生の末路>はいま以上に惨めになるかもしれません。
ホリエモンが再出発できるのは、自分の<金儲け優先>の過ちに気付いて、
自分の人生を充実させるビジネスに戻って金をかけずにゼロから始めることです。
たとえ次はまともなビジネスを始めても、
その事業資金が「人を騙して溜め込んだ金」であれば、
その周囲には集まるのは「まともでない人間」ばかりになってしまうのです。
コムスン(グッドウィル)の折口社長も
「介護は楽に儲かるビジネス」と確信して介護ビジネスに進出したから、
「儲かるなら多少やばくてもバレなければかまわない」という<奈落のプロセス>に嵌ってしまったのです。
ミートホープの田中社長もやはり同じです。
「儲かりさえすれば・・・」「バレさえしなければ・・・・」という<奈落のプロセス>そのままだったのです。
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